1.世代間格差の最も象徴たるもの……それは就職
ニュースにもあるとおり、今春卒業した大学生の就職率が過去2番目に悪かったようだ。ご存知のとおり第1次
就職氷河期は
バブル崩壊以降の2005年代まで断続的に続いた。そして2008年の
リーマンショックを境に日本は未曾有の大不況へと突入し、その翌年には内定取消などが続出したことは記憶に新しい。そして、まず予想された事だが、2009年度の就職率は急降下した。数年前までは人材紹介会社が「いま
第2新卒が求められている!」等といって若手の転職活動をさかんに促していたことがまるでウソであるかのように若手に対する現状は厳しい。
現在の日本において企業への就職は、大学卒業時のたった1回の就職活動の成否によって決まるといっていい。一度、
既卒になってしまうと、新卒選考からは容赦なく外されてしまうのだ。従って、今回の
就職氷河期に到来した世代は、運が悪いとしかいいようがない。これはまさしく生まれた年代によって人生の選択肢が狭められてしまうという世代間格差の表れといえよう。このあたりの不合理ともいえる現代日本の社会構造については元
富士通人事部出身の
城繁幸氏による著作である「若者3部作シリーズ」において詳しく説明しているため、是非ご一読をお勧めしたい。(社会人の方はもちろんのこと、これから社会で出られる学生の方は特に)
2.私の「就職活動」
私の場合、まさしく第1次氷河期にあたった世代なのだが、
以前の記事にも掲載したとおり、特に就職活動は行わなかった。理由は、当時の私は
司法書士試験に取り組んでいたからである。大学3年の終わりぐらいに大学が行う就職セミナーに冷やかしで行ったくらいで、就職活動というものは一切何もしなかったクチだ。従って、大会場での合同説明会やOB訪問等というものは
一切経験したことがないので、私にとって就職活動というものは今でも未知の領域である。当時アルバイトしていた
司法書士事務所の先生にお声をかけて頂いたからこそ、なんとか正社員として就職できたが、もしそうでなかったら、無職のまま大学卒業していただろう。そうだったら、現在の私はまずなかったと断言できる(そう思うと寒気がするくらいだ)。ただし、今となっては人生の選択肢を広げるために就職活動というものを真面目にしておけばよかったかな、とふと思うときもある。もっとも、もしそのままどこかの会社に就職していたら、法務以外の職種についていた可能性も大きかったりするわけで…。人生とは本当に面白いものである。
3.まとめ
今でも所用で会社の外に出かけると、ビジネス街で今年度の就職活動を行っていると思われる若者を見かけることがある。彼らは社会への第一歩を踏み出す段階から非常に厳しい状況に直面しているのだが、くじけずに頑張ってほしいと心ひそかに応援している私である。
「人気ブログランキング」参加中です!1クリックお願いします!
にほんブログ村