企業法務担当者のビジネスキャリア術

氷河期世代の企業法務担当者がライフログとして日々の出来事を記録しています。2009年に開始したブログは16年目を迎えました。

【転職】「転職活動とは猿の木渡り」のようなもの!?/次の勤務先を決めないまま会社を辞めた知人のケース

今回は久しぶりの転職ネタ。

私の知人にAさん(30歳前半)という人物がいる。先日お酒を飲む機会があったので、お互いの近況報告をしたところ、なんとAさんは急遽会社を辞めて無職になったらしい。その原因は、どうやら職場における人間関係のトラブルのようで、その翌日に上司に辞表を提出した後、10日ほどで会社を去ったという。驚いた私はAさんに「えらい急な話だね。それじゃ次の職場は決まっているの?」と質問したところ、「いや、実はまだ決まっていない。しばらく無職のまま就職活動を行うつもり」という返事で、余計に驚いた。 

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かくいう私自身も過去に何度か転職活動を行ったことはあるが、絶対に守っていたマイルールが一つある。それは、「必ず在職中のまま転職活動を行い、次の会社の内定を得た上で辞表を提出する」ということ。なぜなら、いったん無職になると収入ゼロになって転職活動の余裕がなくなるし、応募企業からも安く値踏みされるからだ。まあ、これは世間一般の考え方だろう。そういえば、昔読んだ本には「転職とは猿の木渡りのようなもの」という記述を目にしたことがある。つまり、今の木(=現在の会社)から別の木(=転職先)に移る場合、必ず次の木の枝をつかんだ(=内定通知書を受領)状態で、今の木の枝を離す必要があるということ。なるほど、うまいことをいう。

例えば、私が転職活動を行った際は、もちろん同僚にも上司にも秘密にしていた。ひそかに人材紹介会社に面談に行って、求人案件を紹介してもらい、応募する。そして、応募企業に面接に行く日には、「家族の体調不良で病院に付き添いにいくため」「遠方の親戚の結婚式(または葬式)に出席するため」「昨日食べたカキ料理にあたってしまい、自宅で療養したいので・・・」等もっともらしい適当な理由(?)をデっちあげて堂々と会社を休んでいた。

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そして、無事内定を得たならば、できるだけ早い段階で会社に辞表を提出し、引継ぎをきちんとすませた上で、お世話になった人たちにあいさつを行い、有給休暇を消化して退職する。そして、新しい会社に出社するまでの休みを充電期間(旅行・趣味・勉強など)にあてていた。昨今のような厳しい世の中をうまく世渡りしていくためには、これぐらいの「したたかさ」は必要だろう。 

従って、Aさんの衝動的な会社の辞め方は、正直なところあまり感心しない。この先のAさんの人生にはプラスにはならないからだ。もちろん、私は転職自体は否定しないし、会社を辞めることは致し方ないが、もう少し戦略的に行うべきだったと思う。もちろん、現在働いている会社が超絶ブラックで、生命や身体の危険が想定されるならば、今すぐにその会社を辞めて逃げ出すべきだ。しかし、職場環境はいたって普通のようで、それだけに今回のAさんの行動は大変もったいない。現在、親元を離れて一人暮らしをしているAさんは「1年ぐらいは食べていけるだけの貯金はある」と言っていたが、この先どうなるのだろうか・・・。 

僕はこうやって11回転職に成功した

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