企業法務担当者のビジネスキャリア術

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【今週のお題】古さと新しさが混在する不思議な街 野田阪神(大阪市福島区鷺洲)/私が生まれ育った地元の紹介

今週のお題「地元自慢」

 

私は、毎朝通勤時間などの合間にはてなブックマークの人気エントリー記事をチェックしている。某不動産紹介サイトの一コーナーとして、様々な著名人が自分が過去または現在住んでいて、思い入れのある街を紹介するというもの。なかなか情感深く書かれていて、私自身も年齢を重ねたせいか深く共感することもある。
 
そして、偶然ながら、はてなブログの今週のお題は、「私の地元自慢」。というわけで、今回は私の生まれ育った街を紹介したい。
 
私が生まれ育ったのは、大阪府大阪市福島区の野田阪神のあたり。野田阪神には地下鉄(野田阪神駅)、阪神電車(野田駅)、JR東西線(海老江駅)の3つの駅が乗り換えできるちょっとしたターミナル駅だ。この駅から南に10分ほど歩くとJR環状線(野田駅)があり、交通の便が非常に良い。キタ(梅田)にも近く自転車で行けるくらい。

※おそらく初めてこの場所を訪れる人は混乱するだろう。野田阪神駅(地下鉄千日前線)・野田駅(阪神電鉄)・海老江駅(JR東西線)は同じ場所にある。ここから南に1キロほど離れた場所には野田駅(JR環状線)があり、余計ややこしい。
 
私は、妻と結婚して地元を離れるまで30年近く実家に住んでいた。今回は私にとって故郷となる野田阪神について紹介しよう。
 

1.とにかく交通の便が良い場所

野田阪神は、大阪市の主要ターミナル駅であるキタ(梅田)にも近いし、地下鉄に乗ればミナミ(難波)にも一本で行けるし、阪神電車に乗れば神戸まで一直線というスポットで、交通の便がとにかく良いのが特徴だ。学生時代の頃は終電がなくなる時間までキタで飲み歩いても、そのまま酔い覚ましに30分ほど歩いて自宅まで帰ることができたぐらい。それぐらい便利な場所。
 
ただ、その便利過ぎる場所が恰好のPRポイントになったのか、この10年で駅近辺には次々とタワーマンションができて、街の風景はかなり変化した。福島区の北には淀川があり、毎年夏になると有名な淀川花火大会が開催される。私の実家の屋上からはその様子が見えたぐらいで、我が家にとって夏の風物詩の一つだった。しかし、タワーマンションのせいで、その光景は見えなくなってしまったのは残念。

※阪神野田駅のホームからもタワーマンションがちらほらと見える。私が子供の頃はもちろんない。
 

2.パナソニック創業の地

野田阪神の西側の大開(おおびらき)という地域は、あの松下電器産業(現在のパナソニック)の創業の地でもある。近くの公園にはあの故・松下幸之助氏をしのぶ「道」と記されたモニュメントが設置されている。ここから日本を代表する巨大企業であるパナソニックが誕生したというわけ。子供の頃は、全く気付かないままこの公園で遊んでいたが・・・。

※一昨年久しぶりにこのあたりを散策して、写真を撮影したが、夜だったので、失敗。
 
私自身は、松下幸之助氏の名言集は今でも毎日読んでおり、尊敬する経済人の一人。そういえば、以前に転職活動をしていた頃、パナソニックの法務部門に応募して、あえなく書類選考で落とされたことがあったが、こればかりは縁がなかったということで。

kigyouhoumu.hatenadiary.com

 

3.ゲームブックを買い集めた本屋

JR野田駅から大阪梅田方面に一駅移動すると、JR福島駅があり、駅前から西に向かって福島聖天通(しょうてんどおり)という商店街が続いている。一時期「売れても占い商店街」というキャッチフレーズで、占い師を集めた集客イベントを定期的に行っていたが、コロナ禍を経た今はどうなっているのだろう。その商店街の一画に小さな本屋があり、子供の頃は小遣いを握りしめてゲームブックを買いに行ったものだ。現在でもその店舗はあるようだが、さすがに店主は代替わりしていることだろう。

※本棚に東京創元社の赤い背表紙を見つけた時のワクワク感が忘れられない。あと、この近所に中古ゲームショップがあり、頻繁に訪れていた。
 
実家から自転車をこいで本屋に顔を出したところ、新刊のゲームブックを発見した時のうれしさは今でも記憶の片隅にあるぐらいだ。

4.テーブルトークRPGを楽しんだ区民センター

子供の頃から本好きの私は、区民センターに併設されていた大阪市福島図書館にもよく通っていた。

※現在、大通りを挟んだ北真向いの場所には福島区役所があるが、かつてはジャスコ(現イオン)があり、よく家族で買い物に来ていた。
 
区民センターでは部屋のレンタルも行っており、そこで、大ヒットドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」の主人公達のように、友人たちと「ダンジョンズ&ドラゴンズ」「ソードワールドRPG」などを遊んだこともある。これも青春の思い出。

5.今はもうない大阪タワーと今も健在のスカイビル

あと、福島区の隣の北区にあった大阪タワーも忘れられないスポット。子供の頃、家族と何度か訪れて、市内の展望を楽しんだ記憶がある。このあたりの一画はすでに高層マンションになっており、当時の姿は見る影もない。すぐ隣にはコンサートホールのシンフォニーホールがあり、高校時代はここで始業式を行っていた。

※あの当時にこのような高層マンションの光景を想像できた人はいない。この辺りは梅田に近い立地でもあり、オシャレな店が多い。

 

なお、旧大阪タワー跡地から北に10分ほど歩けば大阪を代表する観光名所スカイビルがある。平成の大ヒットドラマ「半沢直樹」の第一部大阪編のクライマックスにも登場したので、知っている人も多いはず。駅(JR大阪駅またはJR福島駅)から少し距離があるのが不便だが、国内外からも観光客がよく訪れる場所。

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そういえば、資格受験予備校のLEC東京リーガルマインドが一時期にこのスカイビルに入居しており、ロースクール受験を考えていた時期には自転車で通っていたこともあったけ。

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※この左隣は郵便局で学生時代に短期アルバイトに来たこともある。

6.子供たちの社交場 プラモデル屋オカ

私が子供の頃に足しげく通ったのが野田阪神から東に少し歩いた場所にある地元のプラモデル屋。当時大流行していたガンプラを集めるべく、開店前に朝早くから並んだ記憶がある。私にとって様々なドラマがあったこちらのプラモデル屋も今は廃業し、小さなマンションに変わっている。今頃店主はどこで、何をしているのだろうか。

※よく店主が店前に立ってスプレーでプラモデルに色をつけていた。小学生の頃、学校帰りにそのまま立ち寄ったのを同級生に見つかって、翌日の学級会で追及されてつるし上げ(?)にあった事もあったけ。今となっては懐かしい思い出の一コマ。

7.日本一のうなぎ屋 川繁商店

野田阪神から南に向かって新橋筋という150mぐらいのアーケード街が広がっている。このアーケード街を抜けるとJR環状線の野田駅があり、私は高校時代の通学経路としてこのアーケードを利用していた。

※入口は狭いがアーケードの途中で道が広くなったり狭くなったりする。小学生の頃に自転車で爆走して人にぶつかりそうになって厳重注意を受けたのは若気の至り。
 
そして、このアーケード街で隠れた名店がうなぎ屋の川繁(かわしげ)商店。外見は古びたうなぎ屋だが、味は絶品でよく買い物客が並んでいた。値段は少々高いけれど、味は保証できる。歯ごたえも、秘伝のタレも絶品。今でも私たち夫婦が子供を連れて実家を訪れると、お土産代わりに用意されているぐらい。ここのうなぎの味を覚えると他のお店では食べることはできない。実際、福島区以外から電車に乗ってわざわざ足を運ぶお客さんもいるぐらいだ。
 
私はかつて知人に「ここのうなぎを食べておいしくなかったら10万円あげるよ」と冗談交じりに言ったことがあるが、後日この店でうなぎを購入した当人は「確かにおいしいね。このタレだけでご飯のおかわりができる」と感想を話してくれた。
 
というわけで、野田阪神を訪れることがあるならば、私のイチオシということで騙されたと思って一度立ち寄ってみてほしい(ただし、日によっては売り切れることがあるので、遅い時間帯に訪れる際には要注意)。
 

※野田阪神を訪れたならば、一度は行っておきたい隠れた名店。店は確かにボロだけど、うなぎでボロ儲けした店主はなんでも「うなぎ御殿」という立派な自宅豪邸を建てたらしい・・・。
 
 
 
地元自慢というより地元にまつわる私の思い出話が中心になってしまったが、野田阪神に関して思い浮かぶことはこんな感じ。
 
 
結婚して野田阪神からやや離れた場所に住んでいる今にして思うと、野田阪神は、交通の便の良さと庶民臭さというバランスを備えた不思議な街だ。梅田も徒歩圏内で、ターミナル駅や今流行りのタワーマンションや数多く立ち並ぶ一方で、昭和らしさのノスタルジーを感じさせる大きな商店街がいくつもあり、令和と昭和が混在したようなややカオスチックな雰囲気が漂うスポット。だが、それもまた野田阪神の魅力の一つかもしれない。この場所で30数年間暮らした私にとって、野田阪神は時々帰りたい故郷であり、青春の甘酸っぱい思い出の詰まった場所であり、自分自身の人格形成の礎になった恩人のような場所だ。
 

 
この記事を書いているうちに久しぶりに何やら野田阪神を訪れたくなった。Googleストリートビューを利用すると、現在はどのような街並みに変化しているかパソコンの画面越しに確認できるが、やはり肌で感じるリアルさにはかなわない。

※ここが野田阪神の駅前交差点で、すぐ近くにはJR東西線や地下鉄への入り口が点在している。車で実家を訪れる際は必ずここを通る。
 
 
年末には久しぶりに実家を訪れようか。そして、川繁商店の絶品のうなぎをお土産として買って帰ろう。