企業法務担当者のビジネスキャリア術

氷河期世代の企業法務担当者がライフログとして日々の出来事を記録しています。2009年に開始したブログは17年目を迎えました。

【OSAKAの過去と現在の象徴】大阪市中央公会堂と大阪堂島浜タワーを散策/徒歩10分で巡る、秋の大阪「時空散歩」のすすめ(動画あり)

1.きっかけは地下鉄のポスター

たまたま先日、通勤途中の地下鉄(大阪メトロ)に揺られていたときのこと。車内の一角でふと目に留まったのは、「大阪クラシック」のポスターだった。9月14日から20日まで、大阪市内各所で開かれるクラシック音楽の祭典。しかも今年で20回目を迎えるという。長年大阪で暮らしてきたはずなのに、このような催しがあることを今の今まで知らなかった。
 

osaka-classic.jp

 
HPをチェックすると、有料会場のひとつには、堂々とした姿で中之島に建つ大阪市中央公会堂の名があった。赤レンガと白い花崗岩が織りなす壮麗な外観は、大阪の近代建築の象徴としてあまりに有名だが、私は未だその内部を知らない。前職時代には訴訟の関係で大阪地方裁判所に何回も訪れたが、目と鼻の先を通りながら、外から見上げるだけで通り過ぎていた。せっかくの機会なので、チケットを二枚手に入れ、妻を誘ってこの歴史的建造物の内部に足を踏み入れることにした。
 

 
そして、9月20日当日。午後1時半から中集会室でコンサートがスタート。クラリネット、チェロ、ピアノによる三重奏が、重厚なホールいっぱいに澄んだ音色を響かせる。40分ほどの短い演奏会だったが、久方ぶりの生演奏に心がほぐれ、ふっと肩の力が抜けていく。演奏後は二人でそのまま館内を歩き回った。高い天井や装飾の細やかさに目を奪われ、どこか懐かしいような、過去と今が交錯する不思議な感覚に浸る。長年気になっていた建物の中身に触れられ、ようやく胸のつかえが降りたような感じ。
 

 

※大阪メトロならぬ大阪のレトロを象徴するような内装だ。

 

2.大阪の新たなランドマークに寄り道

その後、余韻を胸に中央公会堂を出て、二人で北西へ10分ほど歩いた。目指すは昨年4月に竣工したばかりの大阪堂島浜タワー。
 

 
実は当日のちょうど2週間前に淀屋橋駅直結の「淀屋橋ステーションワン」の展望台から、この真新しい超高層ビルを眺めていた私たち夫婦。その様子はブログにも書いている。
 
 
ガラス張りのファサードが空を映し取り、陽の角度によって刻一刻と色を変えるその姿は、同じ中之島でも中央公会堂とは対照的な「現代建築の顔」だ。赤レンガの重厚な壁から、透明感あふれるガラスの塔へ──ほんの10分の道のりで、時代を飛び越える感覚すら覚える。こんな近距離に大阪の昔と今が対比できるとは奇妙な気分。
 

※大阪堂島浜タワーからまっすぐ東に歩くと5分ほどで大阪地方裁判所の正面に着く。
 

xtech.nikkei.com

 
エレベーターで16階へ。南側に開放された展望スペースからは、南北に走る御堂筋を縦軸に市役所や中央公会堂、さらに遠く京セラドームまでが見渡せる。高さでは淀屋橋ステーションワンの展望台に劣るが、街並みがより近く感じられるぶん、建物一つひとつの輪郭が鮮明だ。赤レンガの公会堂、重厚な市役所、そして新たに加わったガラスの高層群──歴史と現代が重層的に織りなす都市景観は、まるで一枚の絵画を眺めているよう。
 

※16階エレベーターを降りてすぐの空間。この前訪れた淀屋橋ステーションワンがすぐ目の前に見える。
 
 

※眼前の階段を上がって展望台へ。動画には映っていないが、上部が吹き抜けで外気を感じることができる。
 
 

※東から南への展望。大阪市役所や日本銀行を見下ろすことができる。
 

※ビル南西の角から西を眺めて。左端には妻が映っている(笑)。

 

※ビル東南の角からの撮影の1ショット。ビルの角に支柱がないのはかなり新鮮な光景だ。
 
 
淀屋橋ステーションワン30階の展望台に比べると高さはやや控えめだが、そのぶん街並みが近くに感じらる。趣味の登山時に稜線を歩きながら眺めるパノラマも好きだが、摩天楼が織りなす都会のパノラマにはまた別の迫力と新鮮さがあるもの。たまにはこういう展望台も悪くない。
 

kigyouhoumu.hatenadiary.com

 

 
展望を楽しんだあとは、17階にあるホテルでランチビュッフェを。窓越しに広がる景色を眺めつつ、妻と語らいながらの食事は、いつもの日常にひとときの彩りを添えてくれた。
 

3.夫婦デートで過去と今を実感

このように、歴史薫る大阪市中央公会堂から、地上143メートルの高層ビルまで大阪の「過去」と「今」を体感し、夫婦で歩いた半日は、小さな旅のようでもあった。なお、堂島浜タワーと淀屋橋ステーションワンは歩いてわずか7分。しかも、これだけ外国人観光客があふれる梅田だが、あまり情報発信されていないのか、両方とも外国人の姿は一人も見かけなかった(梅田スカイビルかあべのハルカスにでも行っているのだろうか)。
 

 
 
・・・猛暑も落ち着いて秋風をようやく感じるようになった今日この頃。ぜひ、梅田に出かけた折には大阪キタ無料観光スポットとして「超近距離の二大展望台はしご」を楽しんでみるのはいかがだろうか?