1.独学で歩む「管理職」への転換点
これまで本ブログでも何度か触れてきたが、私は前職までは一貫して非管理職のプレイヤーだった。転職を機に、初めて「プレイングマネジャー」としての立場に立ち、仕事の内容は以下のように大きく変化した。
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会議と社内調整が圧倒的に増えた
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部門としての意思決定を担う機会が増えた
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負うべき責任が格段に重くなった
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仕事の質が変わり、社内ルールなどの「仕組みづくり」に携わるようになった
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部下の人事評価という新たなタスクが加わった
いわば、個人の成果からチームとしての成果に軸足を移した格好。幸いだったのは、前職時代から「マネジャーの考えていることを知っておこう」と、ドラッカーなどの多くのマネジメント本を図書館で借りて読んでいたこと。そのためか、いつの間にか「マネジャーは与えられたリソース(ヒト・モノ・カネ・時間)を利用してチームとして成果を出すべし」「ヒューマンスキルを活かして、部下を含む社内外の利害関係者と協力関係を形成するべし」という、自分なりのマネジャー像(To Be / To Do)を抱くようになった。それもあったためか、転職後も大きな違和感を感じることなく、マネジャーという役割を演じている。
2.研修制度のない“即戦力転職者”のリアル
とはいえ、実は課題もあったのも事実。例えば、かつて私が所属した前職企業には、マネジャー(課長)に昇進した者に対して、会社が4月から1年かけて研修(マネジメント・会計・人事・法務・与信など)を行い、3月に経営陣にプレゼンさせるという手厚い「新任管理者研修」(OFF-JT)という制度があった(ちなみに私も法務パートの講師を受け持ったことがある)。
しかし、即戦力が求められる転職者である私にそのような恵まれた制度はなく、自分でマネジャーとしての実務知識を埋めていくしかない。そこで私は図書館に足を運び、マネジメントの専門書を借り、読書ノートを作りながらキャッチアップしていった。
3.「手取り足取り」とは無縁の氷河期世代?
思えば、20代後半から企業法務の世界で身を立てたときも、私は「独学&実践スタイル」で法務スキルを磨いてきた。そして、結局マネジメントも同じ道をたどりつつある。氷河期世代の私にとって、「手取り足取り」教わることなど最初から望み薄に等しい。それでも、与えられた環境の中で試行錯誤で学び、形にしていくのが私の人生哲学。しかし、つくづく思うが、氷河期世代にはハンデがついて回るものだ。もう慣れたけど(笑)。結局のところ、私は「己の器量と才覚と運」だけを頼りにコツコツと自分自身のキャリアを積み上げるしか選択肢はなかった。
いずれにせよ、紆余曲折と試行錯誤の結果、現在はプレイングマネジャーとして日々の仕事を問題なくこなしている。引き続き、前職時代には無縁であったマネジャーという職種を味わうように楽しみながら続けていきたい。

4.理論補強に「ビジネスマネジャー検定」を受験
そんな「独学&実践スタイル」を続けていた私だが、今から1年ほど前にうってつけの検定試験があることを知る。それは、東京商工会議所が主催する「ビジネスマネジャー検定試験」。あらゆるマネジャーが共通して身につけておくべき基礎知識を体系的に学べるというもので、独学派の私にはぴったりの資格だ。
というわけで、この試験にチャレンジするべく、昨年秋から約1年かけて公式のテキストと問題集を使って学習。その範囲は、「マネジャーの役割と心構え」「自分と部下のマネジメント」「リスクマネジメント」などで、業種を問わず、マネジャーの基本知識をインプットするにはうってつけ。



※公式テキストの内容は、バランスのとれた内容で、マネジャー初心者にはおすすめの良書。
こうして1年間コツコツと勉強を続け、ある程度準備が整ったと判断し、先日大阪梅田にあるテストセンターで受験してきた。ちなみに、このテストセンターは過去の転職活動時のSPI試験などで訪れたこともある私にとって因縁の場所。
結果は受験1回目で合格!帰り道にスマホをチェックすると、結果メールが送信されていた。

今回のビジネスマネジャー検定試験の合格によって「マネジャーとしての基礎知識は習得できている」というささやかな自信にもつながった。なお、ビジネスマネジャー検定の公式テキストは、マネジャー向け基本書のようなもので、ときどき再読すれば、初心に立ち返ることができるかもしれない。従って、処分しないでおこう。

※HPからDLした合格証。
5.まとめ
マネジャーになってわかったが、マネジメントは人によってそれぞれで、絶対的な正解はない。だが、学びと実践を繰り返すうちに、少しずつ自分なりのスタイルが見えてくる。ただ、思うに人の上に立つマネジャーには「人としての器量」「人間力」が強く求められるのが現実。この辺りも継続的に伸ばす必要があるだろう。先はまだまだ長い。
今後も、プレイヤーとしての実務感覚を忘れずに、マネジャーとしての視野を磨き続けていくつもり。今回の記事が私と同じように“現場叩き上げ”で管理職となった方々に、少しでも共感してもらえたら幸いだ。

