2025年の大阪・関西万博会場の目と鼻の先(南東)に、ATC(アジア太平洋トレードセンター)という施設がある。 かつて子供たちが小さかった頃、トミカ博やプラレール博で何度も足を運んだ思い出深い場所だ。最後に訪れたのは、昨年4月に妻とのデートで「文具女子博」を訪れて以来。
1.「さんふらわあ」試乗会への参加
実はこのATC、大阪と九州を往復する大型フェリー「さんふらわあ」の乗船場でもある。 12月上旬、この「さんふらわあ」の有料試乗案内会が開催された。先月3泊4日の福岡家族旅行を終えたばかりだが、「いつか家族で九州へ船旅を」と考えていた私にとって、これ以上ないタイミング。迷わず家族全員での参加を決めた。
集合場所はATC内の待合室。定刻になると、商船三井の担当者による点呼が始まり、案内がスタートした。参加者は40名ほどだろうか。一般の乗船口ではなく、車両運搬用のエリアから一団となって「さんふらわあ」にソロゾロと乗り込む。すでにこの時点で非日常感たっぷり。


※豪華客船というと、人気漫画カイジの最初のエピソード エスポワール号での「限定ジャンケン」をイメージしてしまう。

※振り向くとコスモタワーを仰ぎ見ることができる。本当は、こちらにも立ち寄って万博会場跡地を眺める予定だったが、時間の関係でパス。

※担当者の引率により「さんふらわあ」に乗り込む。
※トラックなどの広大な駐車スペースが確保されている。
2.進化する船内設備と「禁断」のエリア
乗船後は、まずフェリー中央部にある3層吹き抜けの大広間(アトリウム)に集まり、概要説明を受ける。その後、個室やレストランなど、船内の各施設を順番に案内してもらった。かつてフェリーといえば大部屋での雑魚寝というイメージが強かったが、現在は快適な個室がしっかりと用意されているようだ。


※アトリウムの広大なスペース。これぐらいの広さならカイジのように「限定ジャンケン」を行うのにも支障なさそうだ(←しつこい)

※アトリウムの天井にはプロジェクションマッピングが投影されていた。


※スイートやデラックスの各個室。

※一人旅の場合は、これぐらいの部屋で十分。

驚いたのは、案内ルートに女性用の浴場やトイレまで含まれていたことだ。「そ、そこまで公開するのか!?」と面食らったが、運営側としてはそれだけ清潔感や設備を女性客にアピールしたいのだろう。 さすがに女性用エリアに足を踏み入れるのは人生初体験である。「いやあ、こんなところまで入れるなんて、ちょっと興奮するねえ」と妻の耳元でささやいたところ、「変態ね」と一刀両断される。・・・うむ、返す言葉もない。

※海を見ながらお風呂と言いうのもなかなか面白そうだ。
あと甲板まで出て煙突などの写真を撮影したが、担当者の説明で一番驚いたのが、煙突の事を「ファンネル」というらしい。ファンネルといえば、機動戦士ガンダムに登場するオールレンジ攻撃(ファンネルビット)を指すとばかり思っていたが、煙突の意味もあるという。し、知らなかった・・・。実は、この日一番の衝撃的な出来事。

※担当者「これがファンネル(煙突)です」 私「な、なんだって~!」
※甲板からATCを眺めて。12月とは思えないほどの陽気だった。さぞ船旅も気持ちいいことだろう。
3.膨らむ船旅のイメージ
この日は天候に恵まれ、小春日和の暖かさ。甲板から眺めるATCや南港の景色は格別だ。 わずか1時間の見学だったが、船内施設を網羅できたことで、旅の具体的なイメージがかなり明確になった。家族旅行はもちろん魅力的だが、折りたたみ自転車を積み込んでの「気ままな一人旅」というのも悪くない。そんな妄想を膨らませながら、充実した見学を終えた。

4.船の学び舎「フネシル」へ
下船後、車を停めたATCに戻って今年7月にオープンしたばかりの商船三井の体験型施設「フネシル」にも立ち寄った。海運の仕組みや船に関する展示が充実しており、船のシミュレーター体験も楽しめる。写真や動画を挙げておこう。


※昔名古屋にある「リニア・鉄道館」にある新幹線シミュレーターを体験したことがあるが、船は珍しい。




※ここでもファンネルに関する説明が・・・。もちろん、ガンダムのように分離してビームを発射することはないので、悪しからず。
5.まとめ
今回の試乗会といい、フネシルといい、このような試みは「さんふらわあ」の利用者が減っている事実の裏返しなのかもしれない。三井商船としては、このような対策を講じることでユーザー人口を増やそうとしているのではないだろうか。
いずれにせよ、この日は家族で海と船の魅力を存分に味わった一日となった。いつになるかわからないが、九州への船出が、今から待ち遠しい。

