企業法務担当者のビジネスキャリア術

氷河期世代の企業法務担当者がライフログとして日々の出来事を記録しています。2009年に開始したブログは17年目を迎えました。

【肩書長すぎ?】たかが肩書き、されど肩書き。名刺の向こう側に見える組織の正体とマネジャーとしての信念の話。

1.先方の肩書きが長すぎる?

先日、妻から「面白い動画を見つけたで~」と教えてもらったのが、こちらのミュージックビデオ。・・・なんだこりゃ。
 
 
【MV】「先方の肩書きが長すぎる」バイヤー高橋とMELOGAPPA
 
 
ビジネスパーソンにとって、名刺交換は欠かせない「儀式」のようなもの。しかし、この動画で描かれているのは、その儀式が過剰なまでにユーモラスに表現された世界。
 
私自身もマネジャーという立場上、日々多くの方々と名刺を交わしている。動画を観た後、ふと気になって会社にある名刺ファイルをめくり、相手方の「肩書」を改めてメモしてみた。すると並んでいたのは、以下のようなバラエティ豊かな職位たち。
 
  • 課長代理
  • アソシエイト
  • 主任
  • 副主任
  • 支社長
  • 副課長
  • 副主任
  • 部長代理
  • 部長
  • 次長
  • 支店長
  • 担当次長
  • 副部長
  • 課長補佐
 
 
動画に登場するような、一息で読み切れないほどの「めっちゃ長い肩書の人」こそいなかったが、改めて眺めてみると、そのバリエーションの豊かさに驚かされる。意外と肩書の種類は会社によって様々なのだ。いずれにせよ、名刺の肩書をじっくり観察すると、その会社の職制や組織文化が透けて見えるようで、現役ビジネスパーソンとしてなかなか興味深く感じた。
 

 

2.シンプルな階層が生む「スピード感」

ふと、以前在籍していた前職(東証プライム上場)のことを思い出した。前職企業では驚くほどシンプルな職位階層で構成されていた。ここには、世間でよく見かける「課長代理」や「担当部長」といった、実態が少し見えにくい「なんちゃってマネジャー」的な職位は一切存在しない。このように以下の6つしか存在しないシンプルな構造。
 
  • 主事
  • 主査
  • グループ長
  • 課長(役職定年56歳)
  • 部長(役職定年58歳)
  • 事業部長(役職定年59歳)
 
おそらく意思決定のスピードを重視した設計なのであろう。階層が少なければ責任の所在も明確になり、判断も早くなる。一方で、肩書の多い組織には、役割の細分化や調整機能の強化といったメリットもあるはずだ。どちらが優れているという話ではなく、企業ごとの思想が色濃く反映されているに過ぎない。 
 
あと、前職企業の慣習として、課長以上の職位者には「名前+肩書」で呼ばなければならないという謎ルールが存在。例えば、Aさんという部長職に対しては、「Aさん」はNGで、「A部長」と呼ばなければならない(メールも同様)。一方、自社の場合、どのような職位者であろうと、普通に「Aさん」「Bさん」と呼び合っており、入社当時に非常に驚いた記憶がある。このように会社によってルールは様々。
 

3.肩書は「記号」か、それとも「アイデンティティ」か

たかが肩書、されど肩書。
 
どれほどの肩書であろうと、現役を退けば、肩書は一瞬で効力を失う。名刺も役職名も全ての過去の遺物と化してしまう。そう考えれば、肩書はしょせんは単なる<記号>に過ぎない。しかし、ビジネスの最前線で戦う私たちにとって、肩書は時に自分の立ち位置を示す「アイデンティティ」の一部でもある。肩書一つにとっても悲喜こもごもの人生ドラマがあり、決しておろそかにできない重みがそこにはある。
 
私自身、転職を経て管理職(マネジャー)という役割を担うようになったが、視点や世界観がそれまでとはガラリと変わったことを覚えている。「おお、これが管理職(マネジャー)ってやつか・・・!!」と少し感動したもの。昨年秋に京都・烏丸で再会した元同僚と食事をした際も、似たような意見で盛り上がった。彼は前職での昇進が見込めない状況から、一念発起して転職し、見事にマネジャー職をつかみ取った人物で、その境遇は私と比較的類似している。

4.大事なのは「何を成し遂げるか」

人間の価値は、もちろん名刺の肩書だけで決まるほど単純なものではない。しかし、相応の肩書があることで動かせる仕事や、得られる信頼があるのも事実。大切なのは、「与えられた肩書(に伴う権限)を使って、どのように行動するか。そして、どのような結果を残すかではないだろうか。記号に振り回されるのではなく、その記号(ツール)を最大限に活用して、いかに価値を生み出していくか。そのような”信念”をもって自分なりに日々行動している。
 
 
肩書に振り回されるのではなく、肩書を使いこなす。私の試行錯誤は、これからも続いていくだろう。