企業法務担当者のビジネスキャリア術

東証一部上場企業に勤務する企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【契約審査】契約交渉は粘り強く行うべし/しかし、それでも合意に至ることができない場合は?

1.自社対案に対する回答 法務担当者にとって、相手方から提示を受けた契約書について契約審査を行い、相手方に対して対案の提示を行うことによって契約交渉を行うことは日常茶飯事である。そして、短期間にお互いの対案を提示し合って、条件合意に至るのが理想的であることには違いないが、法務担当者の一番の悩みの種となるのが、自社より相手方に対案を提示したが、なかなか相手方から回答をもらえない場合だ。 私の場合、マイクロソフト社のOffice Outlookを使用して期限管理を行っていることについては以前の記事で触れたかと思う。私は対案を作成して、自社営業担当者に提供する際に、期限を設定しており、当該期限が経過しても相手方から回答がない場合には、仕事中に常に起動しているOutlook上がアラームが表示されるため、そのたびに営業担当者に対して「以前回答した例の件はどうなっていますか?」という現状確認&催促メールを送るようにしている。 ただ、こちらが何度も催促しているにもかかわらず、ウンともスンとも言ってこない困った取引先が存在しているのも確か。私が営業担当者を通じて事情を確認してみると、おおむね以下のようなケースに分類される。
①法務担当者が設置されていないため、どう対応してよいかわからず途方にくれているケース 世の中には法務部門(法務担当者)が設置されていない会社はざらに存在しているが、そのような会社はたいてい総務系の管理部門が対応するケースが多いようだ。しかし、そうなると、スタッフが法律に疎いため、自社の対案が放置状態になっている場合も少なくない。 ②法務担当は設置されているが、抱えている案件が非常に多く、なかなか対応してくれないケース 上記とは別に法務担当者は設置されているものの、いわゆる一人法務のため、数多くの仕事をかかえており、なかなか自社対案を審査する順番が回ってこないというもの。こうなると、ひたすら待つしかない。 ③単に営業担当者が法務部門に相談するのを忘れていたケース 私も何度か経験しているが、相手方の営業担当者が自社対案を法務部門に転送することを忘れていることもある。
逆に質・量共に充実した法務部門を抱える大手企業クラスとなると、一般的にこちらに対するリアクションも迅速なのだが、やはり抱えている法務案件がハンパになく数多いため、一概にそうとも言い切れないような気がする。 2.契約交渉の途絶後の取り扱い そんなこんなで交渉開始してから1~2年経過しても、返事もくれない会社も確かに存在しており、これにどのように対応するかが問題となる。ただし、基本的には、しつこく相手方に契約交渉のアプローチを投げ続けるしかないと思う。また、そうしていると、まれにだが、交渉が復活するケースもある。その場合は、迅速に対応して短期間で条件合意にまで持ち込みたいところだ。 このように、法務担当者には、相手方と粘り強く交渉を行う忍耐力も要求される面もある。そのあたりは個人の資質にもよるだろうが、対案を提示し放しにするのではなく、 定期的にフォローするように心がけていきたい。そのためのツールとしてはOutlookが非常に役立つツールなのだが、こちらが利用できない環境にお勤めの方には、何か別のデジタル系ツールで代替えすることをお勧めしたい。(アナログ管理は少しキツイと思う) 3.契約交渉の見込みが完全に途絶えた場合 もっとも、悲しいことに、しつこく回答を催促しても全く返事をくれない会社も存在する。その場合、契約書なしのまま取引が進めることもやむを得ないだろう。ただし、リスク対応が不十分となる可能性があるため、所管部門などによくよくそのことについて説明の上、自己責任で取引を進めてもらうしかない。その場合、一連の交渉の経緯記録を保管しておくことも大事である。
ハーバード流交渉術 (知的生きかた文庫)ハーバード流交渉術 (知的生きかた文庫)
ロジャー フィッシャー 浅井 和子 ウィリアム ユーリー

三笠書房 1989-12-19
売り上げランキング : 1478

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
「人気ブログランキング」参加中です!1クリックお願いします! にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 戦うサラリーマンへ
にほんブログ村