企業法務担当者のビジネスキャリア術

転職経験が豊富な企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【書評】「転職したいヤツに欲しい人材はいない」梅森 浩一(光文社)/転職を考えるにせよ、考えないにせよ、ビジネスパーソンに対する一つのヒントが示されています。

以前に読んだ本の感想を少し。

転職したいヤツに欲しい人材はいない

転職したいヤツに欲しい人材はいない

  • 作者:梅森 浩一
  • 発売日: 2005/04/22
  • メディア: 単行本
 

1.名フレーズ
「これからは、社員一人一人に「その道のプロ」としての実績と実力が求められる時代。会社でただ漫然と日々を過ごすのではなく、目標をもってスキルを積み重ねることが大事である。」
「今の居場所(=会社)に居心地の悪さを感じたとしても、それを改善するべく努力を行い、実績を残すことが重要。」
「会社から与えられた場所でただじっとしていることはNG。自分の存在価値を示さなければならない。そのためには上司や同僚から頼られる人材になること。」
「他人は自分のキャリアを作ってはくれない。自分のキャリアは自分で考えて、自分で行動することによって形作られる。ただし、自分を評価するのは他人であり、他人視点を忘れてはならない。」

2.感想
本書が発売されたのは、2005年と今ほど景気が悪くなかった時期。この時期は今と違ってまだまだ「攻めの転職」が多かったのではないだろうか。転職に関するテクニック・ノウハウは、第4章で簡単に触れられているのみで、大部分はビジネスパーソンが会社とどのように接するかについて割かれている。まして、2011年現在、リーマンショックを経て不景気にある今、ビジネスパーソンはそれ相応のパフォーマンスをあげることが求められる。「自分で自分の人生を考えてキャリアを築きあげろ」という著者の主張は、お説ごもっともというところ。

そのためには、会社や所属部門の状況と目的を把握した上、それに沿う形で自らの目標を掲げて少しずつ行動するしかないと思う。 まだまだ暗中模索ではあるが、私も自分なりの行動規範を持ちつづけて働いていきたい。そう思わせる一冊。