20111009物件下見(1) posted by (C)Sabosan
20111009物件下見(2) posted by (C)Sabosan ただし、裏手が林になっており、日当たりの悪さが懸念されたのだが、その時は夕方近くで確認のしようがなかった。不動産屋には契約を勧められて、その気にはなったものの、一応一晩ゆっくり考えたいと保留させて頂いた。 下見時には、この物件に決めようという寸前までいったのだが、やはり日当たりの良さは洗濯物を干す際の重要なポイントであり、いくぶん気になって翌日のお昼過ぎに再度私一人がその物件まで出かけて、iPod touchで写真をとりつつ、いろいろ様子を伺ったところ(傍目にはどう見ても不審者だったと思うが…)、日中にもかかわらず日当たりがいまいち悪い。また、実際に住んでいる人の意見も聞きたいと思って、勇気を出して隣の部屋のチャイムを鳴らして隣人に質問してみた。すると、隣の部屋の奥さんが出てきて、いくつか質問してみると、やはり日当たりが悪く洗濯物の乾きが悪いそうだ。また、裏が林のため、小さい虫が洗濯物についていることもあるらしい。(妻には「そこまでする?」と言われたが…) このような事実が判明したため、妻と話し合って、結局その物件の申し込みは辞退した次第。ただ、このようなネガティブ情報を見過ごしたまま、設備の良さや広さばかりに目を奪われて、この物件に入居してしまうと、後で非常に後悔するところであったので、ギリギリ気づいてよかったと思う。 2.仕事の場合 以前に、ある企業よりある取引に関するスキームの提示を受けるとともに、契約書の締結を要請された。しかし、契約書に自社に不利となり得る項目が見え隠れしているフシがあったが、その詳細がどうも理解しにくいため(えらく長文続きで解釈しにくい文章)、思わず悩んでしまった。そこで、いくら悩んでも仕方ないと、その取引先を自社に呼び出して、「この箇所はどういう意味か?」と根ほり葉ほり追求することにした。 すると、同社の担当者は、しどろもどろになりながらも、その条項が事実上は自社にとって不利な内容であることを白状した次第…。その結果、当該箇所は、自社にとってリスク条項であることを確信することができたので、その契約書の変更案を正しく作成することができた。 3.まとめ このように、「事実を正しく把握する」ということは仕事や私生活において非常に大切だと思う。特に企業法務担当者にとっては、これは非常に重要なスキルと言えよう。例えば、自分が入手した表面上の情報のみで過信するのではなく、疑問点や問題意識を持って、物事を多面的かつバランス良く見つめなければならない。なぜならば、契約審査や法律相談を行うにしても、正しい事実認識をしなければ、正しい解答を導き出すことはできないためだ。 ちなみに、「事実を正しく把握する」ために、私が普段から実践していることとしては、 ・相手の立場で物事を考える。 ・性悪説にたって、疑いまくる。 ・疑問点、懸念箇所を紙に書き出す。 ・即断即決しない。しばらく時間を置いて考え直す。 ・いろいろな人の意見を聞く。 などである。 事実の把握は、私たちが日々、判断や行動を行う際の前提条件であり、このスタート箇所でつまづくと、誤った判断をしてしまい、それは誤った行動に結びつきかねない。従って、日常より物事を正しく把握することを意識したいところである。
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