企業法務担当者のビジネスキャリア術

東証一部上場企業に勤務する企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【キャリア】銀行で働くということ/池井戸潤「シャイロックの子供たち」を読んで浮かび上がる銀行員像とは

1.図書館で借りた企業小説
シャイロックの子供たち (文春文庫)シャイロックの子供たち (文春文庫)
池井戸 潤

文藝春秋 2008-11-07
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先日、図書館でこの本を借りてきたのだが、読み始めると面白いので一気に読破してしまった。筆者は「鉄の骨」(2年ほど前にNHKでドラマが放送されていた)、「空飛ぶタイヤ」など優れた企業小説を多く生み出している池井戸潤氏である。 本書は、東京第一銀行という架空のメガバンクの下町に所在する一支店を舞台にしたもので、ここで働く銀行員の姿を描いた連作短編集である。本書は全10話から構成されており、特定の主人公というものは存在せず、章ごとに焦点が置かれる人物が変更されるスタイルをとっている。第1話が上司のパワハラを描いたもので、このまま銀行で働くことの苦労などを描いていくのかな、と考えていたのだが、その予想は裏切られる。物語が進行していくと、支店内である一つの事件が起きるのだが、それがこの物語の大きな伏線となり、最後のどんでん返しへつながっていく。(「第4話 シーソーゲーム」は本筋にはあまり関係ないのだが、オチが面白い) 2.銀行勤務経験者の話 読み終わると、「ノルマ至上主義」、「閉鎖的な職場」、「細かいルールの遵守」、「非常に多い転勤」という銀行固有の職場に「う~ん、こういうところで働くのは自分には無理だなあ」と感じてしまった。気になって調べてみるとQ&A系サイトでも銀行での勤務経験者が回答しており、なかなか参考になる。 銀行員1年目です。仕事を辞めたいです。 - Yahoo!知恵袋 銀行で働くのは大変ですか? | OKWave 都市銀行と地方銀行 | OKWave …そういえば、私の身近に銀行勤務経験者がいることを忘れていた。それは私の妻である。実は、私と出会う前に妻は某メガバンクで4年ほど働いていた経験がある。「これはブログの良いネタになる!」と、妻からいろいろ聞いてみたところ、以下のとおり語ってくれた。
<良かった点> ・新入社員に対する人事研修がしっかりしている。おかげで礼儀作法や電話応対面に非常にプラスになった。 ・お金を数えるのがうまくなった。(確かに妻はお札を扇のように広げて数えることができるという特技がある) ・多くの人間が働いているため、様々なタイプの人間と会うことができ、大いに人間観察をすることができた。 <悪かった点> ・女性社員は結婚すると退職しなければならないという不文律がある。どうしても働きたい場合は、一度退職した上、低賃金のパートとして働く必要がある。(職場結婚すると、一方がやめなければならない) ・出世コースに乗れなかった場合、40~50代で銀行系の関連会社、取引先に出向しなければならない。(感じのよかった人が出向させられて、感じの悪い人が居残る) ・転勤が非常に多い。せっかく自宅を購入したのに、すぐに転勤した人もいる。 ・世間的にはエリート臭がただようかもしれないが、実際のところは上下関係が厳格で体育会系の社風。飲み会になると、皆テンションが異常に高くなり、バカ騒ぎしまくる。(日頃の仕事でストレスが相当蓄積されている?) ・学閥がある。学歴社会で非常に保守的。 ・同一銀行系のクレジットカードを半強制で購入させられる。中には営業に頭を下げられて取引先の携帯電話を購入した人もいる(私も司法書士事務所勤務時代に客先の銀行の担当者の依頼でクレジットカードを作った記憶がある。また、知り合いの司法書士は銀行担当者の圧力で投資信託を購入させられていた) ・休日でも職場旅行、サークル活動などが盛んで人間関係が濃密となる。(これはこれで素の自分をさらけ出すことができず、結構疲れそう…)
妻が銀行に入社したのは、その当時「銀行で働きたい」という明確な目的があったのではなく、家庭の事情や周囲の勧めによるものらしい。しかし、働き続けていくうちに「自分のやりたいこと」が明確になり、退職に至ったとの事。ただし、相当ハードな職場環境だったせいか、退職直後も銀行員時代の夢をよくみたとか…。最後に妻は語ってくれたのだが、「上司の命令に何ら疑問を考えることなく、黙って命令に従う人間のみが重宝される」。言い換えれば、「自分の頭で考えるな」ということだろうか。 3.まとめ というわけで、銀行に就職して働くことについていろいろ語ってくれた妻に対して、私は「銀行で働くことも大変なんだねえ。まあ、最終的には良い旦那さん(←つまり、私のコト)のところに『永久就職』することができて良かったじゃない」とこの話を締めた。ところが、妻は聞こえないふりをしていたのか、あちらの方へ行ってしまった…。う、う~む。
若手行員が見た銀行内部事情―なぜ僕は希望に満ちて入社したメガバンクをわずか2年足らずで退職したのか若手行員が見た銀行内部事情―なぜ僕は希望に満ちて入社したメガバンクをわずか2年足らずで退職したのか
稲村 圭

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