企業法務担当者のビジネスキャリア術

東証一部上場企業に勤務する企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【転職】転職するにあたり退職予定者が在職中に行うべきこと/過去の自分の経験を思い出してみると・・・

1.突然の退職メール
先日、会社のパソコンでメールをチェックすると、他部門の方より近日中に退職する旨のあいさつメールを受信した。本人とは廊下で挨拶する程度の関係であったが、突然のこともあり少し驚いてしまった。 転職経験者である私も退職の意思を会社に伝えてからの「すがすがしさ」と「後ろめたさ」という複雑な感情が混ざった状態は、よく理解しているので、是非彼にエールを送りたいと考えて、以下のようなメールを送信した。

お疲れ様です。  私も転職経験者なのでこれから転職しようとする人の気持ちはよくわかります。 ご自分の将来を考えた上、いろいろ悩まれたであろうとお察しします。 勤務時は●●さんとあまり接点がありませんでしたが、新天地でのご活躍をお祈りします。

さて、よい機会なので、今回は複数の転職経験がある私より所属会社を退職するにあたり留意するべきことについて触れてみたい。

2.退職願いの提出
これは上司の手すきな時間をみはからって「折り入ってお話があるのですが・・・」と耳打ちした上で、個室で会社を退職したい意思を伝えるのがセオリー。もちろん口頭だけではNGで、きちんと書面(退職願い)を提出する。経験者ならば、わかると思うが、人生で最も緊張する瞬間だ。ただ、それまでに転職先の面接などで有休を頻繁にとったり、定時退社を繰り返していれば、カンのいい上司ならば、「コイツは転職活動しているんじゃないか」と察しているケースもあり、その場合は、「やっぱり」とうなづかれることも多い。 

ここで注意しなければならないのが、上司に退職することを伝える前に、周囲の同僚などにうっかり漏らしてしまうこと。いずれ辞めてしまって縁が切れてしまう会社とはいえ、社会人としてマナーはきちんと守りたいところ。私自身も在職中には仲の良い同僚には転職活動していることは絶対に話さなかった。

そういえば、名前はもう忘れてしまったが、過去の同僚に「俺はじきに辞めるから」「たぶん桜の咲く頃には俺はいないだろうね」「夏が終わる頃にはここにはもういないよ」という辞める発言を繰り返した人物がいた。しかし、このような発言とは裏腹に全く辞める気配がなく、周囲の人には「またか」と相手にされていなかった。結局、私が当人より早く退職してしまい、風のうわさでやっとのこさ退職したことを後になって知ったが。いずれにせよ、日常より退職を言いふらすのはNGだと思う。

3.退職前の引き継ぎ
上司にいったん退職願いを提出してしまうと、もう後にはひけない。次の転職先での成功を目指して邁進するのみ。しかし、少なくとも周囲の同僚への最低限のマナーとして、自分が担当していた業務を同僚に円滑に引き継がせるためのマニュアル作成や、説明などを欠かしてはならない。ここできちんとした引き継ぎができるか否かで退職者に対するイメージは固定されてしまう。まあ、「辞めた人物は3日もすれば周囲に忘れ去られる」とは言うものの、これも社会人としてのマナーの問題だ。新天地で活躍するためにも退職日までに手抜かりなく引継ぎを万全に済ませておきたい。

4.同僚へのあいさつ
そして、最後にやることは、お世話になった方々への退職時のあいさつだ。私の知っている人(特に女性)は、お菓子などの記念品を一人一人に手渡している人がいた。(ケチな私はそのようなことは一切しなかったが・・・)在職中にはお世話になった旨を伝え、お礼と最後のあいさつを行う。私の場合、この最後のあいさつで初めて退職を知った人もおり、「え!辞めちゃうの?」と仰天されたこともあったが、そのあたりは割り切るしかない。

ここで、私が今でも覚えている心温まるエピソードをご紹介したい。私がその会社を退職したのは2月だったが、ある人は、「今までお世話になりました」と昼食をごちそうしてくれた。また、別のある女性は、なんとバレンタインチョコ(もちろん義理だけど)をくれた人もいる。その時はさすがに私も「辞める人間にここまでしてくれるなんて・・・」とウルウルと感動した(それも今となっては良い思い出)。 

一方で、あいさつに行っても「あ、そう」的なそっけない人もあり、こういった瞬間にその人の性格(=本性)が垣間見えてなかなか興味深い体験をさせてもらった。

さて、以上の出来事が終われば、もうその会社でやることはない。静かにその場を立ち去るのみ・・・。あとは次のステージである転職先での成功のみに意識を集中しよう。

5.まとめ
幸か不幸か、私自身は(これで最後にしたいものだと思いつつ)こういった退職手続きを複数回経験したが、今振り返れば、在職活動中の転職活動というものには、多大なエネルギーを要する一方で、いざ内定が決まって、現職を退職するときにもそれなりの気疲れを経験する。

しかし、転職とは、自分の人生を良い方向に導くために行うもので、これは絶対に避けて通れないハードルだ。そのためには腹をくくって乗り越えたいところだ。  

退職のトリセツ 〜いちばん得する会社の辞め方〜

退職のトリセツ 〜いちばん得する会社の辞め方〜

  • 作者:中村 敏夫
  • 発売日: 2008/09/25
  • メディア: 単行本