企業法務担当者のビジネスキャリア術

東証一部上場企業に勤務する企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【企業法務】電話による契約交渉時の注意点/相手の表情が見えないだけにいろいろ気を使います

1.これも契約交渉の一つ 企業法務担当者の仕事の大部分を占める契約業務だが、相手方との契約条件について折り合いがつかない場合、企業法務担当者が相手方担当者と直接的に面談を行って契約交渉を行うことはよくあることだ。私も自社の企業法務担当者として、少しでも自社サイドに有利な条件で契約を締結するべく、契約交渉の場に同席して相手方と契約交渉を行うケースは定期的に発生している。 ただ、ここ最近になって、自社の提示した契約書について、相手方から「この契約書を作成した貴社の企業法務担当者から詳しい説明を求めたい」というリクエストを受けることが立て続けに発生したので、営業担当者の要望に基づき私一人で電話による契約交渉を行っている。 電話による契約交渉は、相手方の表情が読み取れないため、なかなかやりにくい面があるのだが、例えば、以下のような事例をご紹介したい。(あくまで書ける範囲で) <ケース1> 相手方担当者が非常に細かい人で「この条項はどのようなメリットがあるのか」「なぜ、このような文章になっているのか」「なぜ、修正ができないのか」など細かい質問を受けて非常に辟易した。かといってぶっきらぼうな対応はできないため、相手方の言い分をよくよく聞いて、理解を示した上で、丁寧に回答を行うように心がけることによって、最終的な納得を得ることができた。 <ケース2> どうやら過去に自社の営業担当者が主導した契約について相手方とひと悶着があったらしく、相手方はそれについて遺恨が残っていた様子。しかし、私としては「その事情については私は知りませんでした」と発言するわけにもいかず、これまた平身低頭しつつ、相手方の言い分を聞いた上で、丁寧にこちらの意図を何度も説明して理解して頂くしかなかった。 <ケース3> 相手方がどうしてもこちらが同意してほしい条件について納得してくれないため、何度も電話交渉を行った。最終的にはその箇所について合意には至らず、他条件を相互に譲歩して最終契約にまで持ち込んだのだが、4~5回ほど電話をかけるハメになり、電話による契約交渉に限界を感じた一日であった。 以上は私が経験したほんの一部だが、電話による契約交渉をうまく進めるコツとしては、私なりに気が付いた点を以下のとおりあげておきたい。
・電話で交渉を行う前に契約書に目を通してこれまでの経緯を再確認する。さらに、ポイントや論点をメモ用紙に箇条書きにして、頭を整理しておく。 ・条件面で譲れる点と譲れない点を分類しておく。 ・お互いに相手の表情を読み取ることができず、言葉だけが相手方に与える印象となるため、受け答えは丁寧に行う。 ・1回の電話交渉で成功しない場合は、何度でも話し合う。
2.後日談 先日自社の営業マンを飲み会を行う機会があったのだが、 上記のケース2について愚痴っぽく話したところ、同氏いわく「そうしたことなんて営業マンをやっていれば、何度もありますよ」との事。どのような状況であっても平常心を失わずビジネスをうまく進める方向に持っていってこそプロというのが同氏の意見であった。「なるほど、確かにそうかもしれない」と思いつつ、私もまだまだ交渉スキルを磨く必要があると感じた次第。企業法務担当者にとって、交渉術は重要なスキルになるのだが、こうしたスキルを向上させるには、プレゼンと同じで本などで知識やテクニックを吸収しつつ、地道に経験を積んでいくしかないと思う。
ハーバード流交渉術 必ず「望む結果」を引き出せる!ハーバード流交渉術 必ず「望む結果」を引き出せる!
ロジャー・フィッシャー ウィリアム・ユーリー 岩瀬 大輔

三笠書房 2011-12-10
売り上げランキング : 30415

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
「人気ブログランキング」参加中です!1クリックお願いします! にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 戦うサラリーマンへ
にほんブログ村