以前にたまたま「坂道のアポロン」という漫画が宝島社の2009年「このマンガがすごい!」オンナ編で1位を獲得したというニュースを知り、「どんな漫画だろう?」と関心を抱いていた。
いろいろ調べてみると、どうやら2012年春にテレビアニメが放映されていた模様。さらに、TUTAYAでDVDのレンタルがスタートしていたので、興味深々で全4巻を借りて鑑賞してみた。www.noitamina-apollon.com
本作の物語は、1960年代の長崎が舞台。そこに東京から転校してきた一人の内気な高校生の西見薫が型破りな同級生の川渕千太郎と出会って、次第にジャズに傾倒し、時に悩みながらも一人の人間として成長していく姿が描かれる。原作が少女漫画だけあって、登場人物間の恋愛模様もうまく織り交ぜられており、甘酸っぱさの残るさわやかな青春ドラマとなっている。見所は、やはり物語の随所で繰り広げられるジャズの演奏シーンだ。
特に、第7回「ナウズ・ザ・タイム」で薫と千太郎が学校の文化祭で(当人達も思わぬ形で)披露するピアノとドラムによるジャズセッションは本作屈指の名場面で、これは鳥肌もの!
本作品は、原作の漫画だけでは伝えきれないジャズという音楽をアニメならではの手法で臨場感たっぷりに描かれており、なかなか秀作だと思う。また、アニメはほぼ原作のストーリーを踏襲しているようだが、最終回はかなり省略している部分もあるらしい。というわけで、原作も読んでみたくなったので、いつの日かネットカフェで一気読みしようと考える今日この頃である。