1.傑作スペースオペラ
去る12月21日から25日までの期間限定で無料動画Gyao!でアニメ「銀河英雄伝説」の本伝110話が配信されていた。
私は、学生時代に本作の原作(著者:田中芳樹)を読んだことがあり、そのOVAもレンタルで鑑賞したことがある。
しかし、それはかなり以前の話であり、非常に懐かしかったので、要所要所の話だけをピックアップして鑑賞してみた。(全話で110話と長編のため、とても全部を観ることはできないため)
2.原作との出会い
私が原作を読んだきっかけは、学生時代に友人に「面白い小説があるよ」と教えてもらったことである。試しに図書館で第1巻を借りて読んだところ、確かに非常に面白かったので、原作をまとめ買いして一気に読破した。
本作は、銀河帝国の「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムと自由惑星同盟の「不敗の魔術師」ヤン・ウェンリーの二人の軍人を軸に描くスペースオペラである。本作は、国家間の戦争と興亡、権謀術数、権力争い、戦略と戦術などを描いた架空歴史小説だが、魅力的な登場人物が繰り広げる壮大なストーリーが特徴だ。
3.銀英伝の映像化作品
さて、初の映像化は今から20年以上も前の1988年で、原作の外伝の一部を映像化した劇場版第一弾『わが征くは星の大海』が公開された。私は、原作を読んだ後にそれを知り、レンタルで鑑賞した記憶がある。
映画の公開後に、続いてOVAのリリースが開始されたが、確か原作の1~2巻、3~5巻、5~8巻、9~10巻と4期に分けて発売されていたと思う。 その後、OVAは110話で完結し、外伝も52話製作されたのだが、外伝は半分ぐらいまでしか鑑賞していない。 そうした中、今回のGyao!で無料配信されたので、原作の有名シーンを中心に早送りしながら、鑑賞した次第。しかし、こうして改めて鑑賞すると、本作は原作を忠実に映像化した良質の作品だと思う。製作された時期が古めのためか派手なCGもなくアナログ的な古さを感じさせる作風となっている。また、音楽にはオーケストラが取り入れられ、重厚な雰囲気をかもし出している。
4.まとめ
本作は、アニメのみならず、パソコンゲームや演劇などにもマルチに展開している。原作が発売されて30年が経過してもこのような形でなおも作品が発表され続けるのは、それだけ根強いファンがいる証拠だろう。私は、学生時代に本作を読んだことをきっかけに著者の作品にはまり、ほとんど全てを買いそろえていたが、私が結婚して実家を出た際に段ボール箱に他の作品(アルスラーン戦記、創竜伝、タイタニアなど)と一緒に詰めてそのままにしておいた。ところが、母が粗大ゴミと間違えて捨ててしまい、私の手元には田中作品は1冊もない。 しかし、アニメを観て久しぶりに原作を読み返したくなったので、図書館で借りてこようと考えている今日この頃。