ここ最近のところ、法務に関する話題がご無沙汰だったので、久しぶりに契約書ネタを取り上げてみたい。
企業法務担当者として、取引の相手方から契約書を提示を受けて、読んでいると、「なるほど、この条項は上手にまとめられているなあ」と感心することがたびたびある。特に一部上場企業などの大手クラスの契約書は、非常に練り込まれており、なかなか参考になることも多い。考えようによって、それらは他社の貴重なノウハウであり、これをそのまま放置するのはもったいない話。このような場合、私は、使える契約条項をエクセルなどにストックしておき、必要なときはいつでも引き出せるように工夫している。
このように、一種の「契約条項集」としてデータを保管しておき、相手方に対する契約書対案を作成する際にコピー&ペーストでいつでも利用できるようにしておくことは、契約業務の効率化につながると思う。
特に英文契約書の場合には、このテクニックは非常に便利。時間をかけてゼロから英文をタイピングして入力するより、あらかじめ用意しておいた汎用的な文言をコピー&ペーストしてから、それをアレンジする方が手間がかからないからだ。
企業法務担当者にとって定型(ルーチン)業務の一つである「契約条項のタイピング作業」を効率化するためにあらかじめテンプレート化しておくことは、自分のパフォーマンスの向上にもつながると思う。