企業法務担当者のビジネスキャリア術

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【ドラマ】池井戸潤原作「下町ロケット」/「半沢直樹」「ルーズヴェルトゲーム」を連想させる大逆転型ドラマ

10月の番組改変期になって、様々なドラマがスタートしているが、法務ネタが満載なドラマが一つある。それが「下町ロケット」だ。

(あらすじ)研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。特許を売れば窮地を脱することができる。だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた――。(番組公式サイトより引用)

本ドラマは、「半沢直樹」で有名な池井戸潤の同名原作がもとになっており、大企業と中小企業との特許争いを中心に描いている。劇中では、「国内優先出願」「特許権譲渡」「特許権使用許諾契約」など特許に関するキーワードが頻繁に登場し、企業法務担当者である私自身、日常業務においてこれらに携わっているため、思わずニヤリとくる場面が多い。

従って、このドラマの影の主人公は「特許」と言っても過言ではない。 また、主人公が経営する佃製作所と敵対するナカシマ工業には、法務グループマネージャーなる人物が登場する。この法務グループマネージャーは、「非常に悪辣な敵役」として描かれており、観ている私としては、なかなか複雑な心境だ。しかし、企業法務担当者がドラマの主要キャラとして登場するのは、かなりレアケースではないだろうか。(結局、この人物は失脚してしまうが・・・)

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ストーリーは、昨年と一昨年に同じ放送枠で放映された「半沢直樹」「ルーズヴェルトゲーム」と同じような感じで、主人公が何度も窮地に陥りながらも、これを脱して、敵役をギャフンと言わせる、という「逆転型ドラマ」のようだ。ちなみに、主人公の母親や佃製作所の経理部長などの脇役には、「半沢直樹」「ルーズヴェルトゲーム」で敵役を演じた俳優さんも登場しており、そのギャップが面白い。 

私は、池井戸作品はそれなりの数を読んでいるが、「下町ロケット」は未読のため、このドラマについては、特に先入観もなく鑑賞することができそう。というわけで、今後の展開を楽しみにしたい。

下町ロケット (小学館文庫)

下町ロケット (小学館文庫)