企業法務担当者のビジネスキャリア術

東証一部上場企業に勤務する企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【書評】「キャリアショック」高橋俊介(東洋経済新報社)

以前にも書いたが、図書館で借りて読んだ本について紹介したい。 1.本書の構成   序章  キャリアショックはある日突然やってくる   第1章 成功のキャリアか 幸せのキャリアか   第2章 キャリアを切り開く人の行動パターン   第3章 キャリアを切り開く人の発想パターン   第4章 人生支配の大証だった雇用保障   第5章 知的資本経営のできない会社は生き残れない   第6章 明日から取るべき5つのアクション 2.感想 本書のタイトルに使用されているキャリアショックとは、筆者いわく、「自分が描いてきたキャリアの将来像が、予期しない環境変化や状況変化により、短期間のうちに崩壊してしまうことをいう。すなわち、規制緩和・デジタル化・グローバル化などの劇的な環境変化の中で求められるコンピタンシーや人材像が大きく変化し、それまで価値があると思われた自分のキャリアが何の価値もないものになってしまう可能性があること」をいう。そこで筆者はこう主張する。「今後、日本のビジネスパーソンのキャリアをめぐる状況が大きく変化していく中で今務めている会社の経営方針や人材育成方針のみに盲従することはキャリアショックのリスクが増加する。そこで、今求められているのは、予想外のどのようなキャリアショックに対しても柔軟に対応できる能力を、会社主導ではなく。自分主導で身に着けていくことである。」 つまり、自らのキャリア(スキル・専門性)構築を会社に全て任せた場合、遠い将来にそれにが陳腐化し、自らの職業人としての価値が大きく低下する可能性があるということだ。これに対して、筆者はこれを回避するためには、以下の5つの措置を講じる必要があるとされている。
1.「自分の値段」ではなく「自分の動機」を知る 2.自分の差別性や希少性を高めるために、世の中の動向を読み、賭けるべき流れを選ぶ必要がある。具体的には、世の中の流れで一つや二つ自分を賭けてみたいことに関して、徹底的かつ集中的に情報を集める。そしてキャリアをその方向に進める、さらには振っていく。 3.自分のビジョン(自分のキャリアにおいて目指すべき姿)とバリュー(それを実現していくために自分が重要視する基本的な行動規範、価値観)を掲げる。 4.価値あるWHATを構築するコンピタンシーの強化する。ジョブデザイン・キャリアデザイン・ライフデザインはすべてリンクしており、そこに共通しているのはWHAT構築能力であり、そのコンピタンシーを強化していかなければならない。  5.キャリア機会の選択肢を広げていくためには、精神的な柔軟性を高めて、心の中の製薬条件を取り除き、キャリアリスクを少しでも減らしていかなければならない。
筆者は著名なコンサルティング会社であるマッキンゼーに在職していたこともあり、なかなか鋭い主張である。私は自分のやりたいことにマッチングした仕事(=企業法務)に従事するため、自発的に転職を行ってきた経歴もあるため、筆者の主張には深く共感するところだ。興味を持たれた方は、一読して損はないと思う。自分の従事している仕事を意識しつつ読み進めてみてほしい。 最後に本書の中で私が最も感銘を受けた一文を引用したい。非常に名文のため、私は手帳にメモをとったぐらいだ。
キャリア切り開き型の人たちの発想は、差別性や希少性に重きを置き、異質経験を活かし、今後の動向を読んでそれに自分を賭け、自分の好きなようにできる環境を求め、自分はこうありたいという明確な自己意識を持ち、ときには直感で判断し、そして職業倫理を大切にする。
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