企業法務担当者のビジネスキャリア術

転職経験が豊富な企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

企業法務

【今週のお題】コンプライアンス違反からの卒業/日産自動車が下請法違反で公正取引委員会から勧告処分

今週のお題「卒業したいもの」 blog.hatena.ne.jp 1.コンプライアンスの機能不全!? 企業法務担当者にとっては耳を疑うようなショッキングなニュースが飛び込んできた。なんと大手自動車メーカーの日産自動車が公正取引委員会から下請法違反の勧告処分を…

【企業法務】法務部門と知的財産部門の仕事の相違点と類似点とは!?/過去に知的財産部門に在籍していた経験をふまえて

1.またもや社内講師役に 時期はまだ未定だが、春までに社内向けに知的財産研修の講師を務めることになりそう。 早速、資料作成に着手しているが、私は、法務研修や与信管理研修に加えて、前職時代には知的財産研修も経験済み。社内研修やプレゼン等につい…

【企業法務】与信管理のキャリアは企業法務担当者にも有益!?/リスク管理の統合的アプローチを追及するべし

1.企業法務担当者 兼 与信管理担当者 私は、契約審査や法律相談の業務をこなすにあたり、相手の会社の信用状況もチェックしている。つまり、企業法務の仕事でも与信管理的な考え方を常に意識している。どれだけ自社に有意な契約書を締結しても、相手方が倒…

【企業法務】リーガルテックに関する法務省の見解/企業法務は新しい局面へ

少し前の話だが、某リーガルテック系事業会社の無料セミナーを何社かオンラインで受講したところ、立て続けにサービス勧誘の営業電話が私宛にかかってきた。もちろん、ネットでセミナーを申し込む際の入力画面には社名・住所・職位・氏名・メールアドレスに…

【企業法務】現役企業法務担当者のプロが伝授/社内研修のテクニックとは!?

1.社内研修が無事に終了 以前に話題にしたが、私が講師を務めた与信管理研修が2ケ月かけてようやく全て終了。 kigyouhoumu.hatenadiary.com 主催者側として、社内研修の段取りを整えるのもなかなか大変で、 テーマの決定 研修資料の作成(PowerPoint) 参…

【法律】下請法基礎講習会で京都に半日滞在/ついでに聚楽第の御城印をゲット!

1.約一年ぶりの烏丸 先日、京都市下京区の京都経済センターで、公正取引委員会が主催する下請法講習会に参加した。本当は大阪で参加したかったけれど、すでに締め切りを過ぎていたので、やむなく京都開催に切り替えた次第。 令和5年度下請法基礎講習の実…

【企業法務】図書館に通い続けて 30年の歴史/大阪市立中央図書館が私の知識の原点!?

1.仕事帰りに寄り道 早いもので今年も盆休み。久しぶりの長期休暇なので仕事帰りに立ち寄ったのが大阪市西区にある大阪市立中央図書館。地下鉄千日前線で西長堀駅と直結している。 前職時代は会社が一つ隣の駅にあったので、仕事帰りにぶらぶら歩きながら…

【企業法務】転職してから1ケ月が経過/ジョブスの名スピーチ「点と点をつなげる」を実感する日々

現職に転職してから早くも1ケ月が経過した。気が付けばあっという間で、毎日が慌ただしく過ぎていく。前職の最終出社日以降の有給休暇消化中に時間がゆったりと流れていたのがまるで嘘のよう。 kigyouhoumu.hatenadiary.com kigyouhoumu.hatenadiary.com 私…

【企業法務】日本M&Aセンターの不正会計問題について思うこと/上場企業による契約書偽造という前代未聞の不祥事

" id="1またまた法務求人を発見">1.またまた法務求人を発見 " data-en-clipboard="true">例によって、ブログのネタにするべく、DODAの企業法務担当者の求人情報をチェックしていると、こちらの会社を発見。 " data-en-clipboard="true">doda.jp募集要項を…

【企業法務】パナソニックの指定価格導入が業界に波紋!?/独占禁止法と再販売価格指定の禁止

今回は真面目な企業法務ネタ。 先日、東洋経済のニュースサイトで以下の記事を目にした。私はここ何年間も家電量販店で買い物していなかったので、全く初耳の話。 toyokeizai.net これはいわゆる独占禁止法における「再販売価格指定の禁止」が論点。例えば、…

【企業法務】スシローに景品表示法違反(おとり広告)で措置命令/今後予想される法務部門の動きとは!?

1.回転寿司の運営会社に措置命令 先日、ニュースで大きく報道されたからご存じの方も多いはず。回転寿司大手の株式会社あきんどスシローに対して、消費者庁から景品表示法違反に基づく排除措置命令が下された。 www.corporate-legal.jp テレビCMで宣伝した…

【企業法務】新年度用の六法全書を購入する/六法全書を買い替えたのは果たして何年ぶり!?

仕事の都合上、会社の脇机には六法全書を常備しているが、相当古くなっていたので、そろそろ買い変えることにした。2021年用の六法全書が先日発売されたばかりで、ポケット六法(有斐閣)またはデイリー六法(三省堂)のいずれかで迷ったが、購入したのはこ…

【企業法務】正月休みを利用して民法改正本を精読する/4月から民法改正に備えて復習を

早いもので、9連休の正月休みが終わった。連休中は、読書・映画鑑賞・初詣・登山などで過ごしつつ、ビジネス書や専門書を読んでいた。企業法務担当者である私にとって、目下の関心事は4月の民法改正だ。当然ながら、これまで私は何冊も専門書は読んでいる…

【企業法務】社内クライアントから再びプライベートな法律相談を受ける/信頼があってこその企業法務担当者

以前に私が社内クライアントからプライベートな法律相談を受けている件について触れたことがあった。 kigyouhoumu.hatenadiary.com kigyouhoumu.hatenadiary.com 最近になって、また別の人から立て続けにプライベートの法律相談(自宅の担保抹消や親族間の相…

【企業法務】子供の頃に経験した「抱き合わせ販売」が具体的な説明としておおいに役に立つ/思い返せば、あの経験も無駄ではなかった(?)

先日、社内クライアントのAさんから独占禁止法の「不公正な取引方法」の一類型として禁止されている「抱き合わせ販売」について相談を受けた。これは、売主が買主に対して本来の製品とは別個の製品を無理やり購入させることが典型的なケース。私は、Aさんと…

【企業法務】社内クライアントからプライベート的な契約審査を依頼される/これは「信頼と評判」の証なのだろうか

1.企業法務担当者、プライベートな相談を受ける 2年ほど前に私が社内クライアントからプライベートに関する法律相談を受けたことについて触れたかと思う。 kigyouhoumu.hatenadiary.com 実は、今年に入ってからも、似たような相談を受けており、そのうち…

【企業法務】経済産業省「国際競争力強化に向けた日本企業の法務機能の在り方研究会」から報告書が公表/法務部門は今後ますます重要視される?

私はFeedlyというアプリで官公庁(法務省、経済産業省、特許庁など)のHPを定期的にチェックしているが、去る4月18日に以下のような報告書が公表されているのを発見した。本報告書では、企業における法務部門の今後の課題とあるべき姿が提言されており、企業…

【企業法務】自分にとって企業法務担当者の理想像とは/あくまで個人的な見解ですが・・・

1.ベテラン企業法務担当者の日常 早いもので、この4月で私が企業法務の仕事に従事してから十●年が経過する。新人の頃は右往左往&試行錯誤しながら必死に取り組んでいたわが身は、今となっては懐かしい。さすがに今となっては、契約審査(和文・英文)・…

【企業法務】企業法務担当者が自己紹介する際に便利な枕詞とは/決してウソではないのだけれど

4月から5月にかけては出会いの季節ということもあり、仕事やプライベートを問わず様々な人と初対面で会って、自己紹介をする機会が多い。その際、「法務とはどのようなお仕事なのですか?」と聞かれることがある。例えば、「営業」「人事」「経理」「研究…

【企業法務】民法改正案が国会で可決/企業法務担当者にとって重大イベントがいよいよ現実味を帯びる

数年前から国会で審議入りしていた民法改正案だが、この4月14日にようやく可決された。これで、改正民法(債権関係)が数年以内に施行されることがいよいよ現実味を帯びてきた。 これまで、私自身も過去に法務省のサイトや市販の解説本などを利用して、お…

【企業法務】社内クライアントとの打ち合わせ時に留意するべきこと/打ち合わせは企業法務担当者にとっておろそかにできないプロセス

最近、社内クライアントとの打ち合わせを行う機会が多く、いろいろな部門に顔を出している。私が企業法務担当者になりたての頃は、自分なりに試行錯誤しながら打ち合わせを進めたものだが、それなりの経験を積んでくると、打ち合わせをスムーズに進めるため…

【企業法務】社内クライアントからの法務に無関係の相談を受ける/これも仕事の一つ?

企業法務担当者にとって、社内クライアントへの相談対応は非常に重要な仕事だ。この場合、いかにクライアントからポイントとなる情報を聞き出し、その問題点を正確に把握し、適切な対応策を立案して、クライアントにわかりやすく丁寧に伝えることが求められ…

【企業法務】企業法務担当者にとってのリピーターと新規クライント/リピーターを大事にしつつ、新規クライアントにも丁寧に接する

企業法務担当者の仕事というものは社内クライアントからの依頼を受けて正式案件として成立することが多い。そして、その社内クライアントは大きく分けて二つに分類することができる。それは、これまでに何度も私に仕事を依頼しており、気心もしれた「リピー…

【企業法務】相談内容を図解化して相互認識に役立てる/当事者・モノ・カネの流れをきちんと把握する

私は、社内クライアントから法律相談を受けた際に、必ず行うことがある。それは、当人から話を聞きながら、相談内容のポイント(5W2H)を手元の用紙に図解化するというもの。例えば、自社がA社に商品Xを100万円で販売し、その代金を受領している場合、以…

【企業法務】他部門との「風通しの良さ」が法務部門にとって大切かと/企業法務担当者と人間関係構築能力

1.とある光景 ある日、営業担当者Aさんに呼ばれて、別フロアにおいて法律相談を行ったときのエピソード。 20分ほどでAさんとの打ち合わせが終わり、そのフロアを辞去しようとしたところ、別の営業担当者Bさんがひょっこり私の方にやってきて、「Sabosa…

【企業法務】新卒採用において法務部門に配属されるための戦略とは/読者の方からの質問に対する私なりの回答です

先日、本ブログの読者と思われる方より以下のような質問を頂いた。 現在大学の法学部で勉強している者です。企業法務について調べていたところ、Sabosanさんのブログをみつけ夢中になって拝見させていただきました。質問なのですが、新卒で法務部に入る道は…

【企業法務】社内クライアントと打ち合わせを行う際には、率先して相手のフロアを訪問する/管理部門ビジネスパーソンであっても「待ち」ではなく「攻め」のスタイルで

先日、別フロアに所在する営業部門の某マネジャーと打ち合わせしたときのエピソード。 ある案件の打ち合わせの際に雑談をしていると、「Sabosanの良いところは、社内で打ち合わせを行う場合、相談者のフロアまでわざわざ訪問するという積極的な姿勢だね。管…

【企業法務】社内クライアントとの打ち合わせをうまく行うための7つのコツ/企業法務担当者にとって社内クライアントとの打ち合わせは非常に重要なプロセスです

最近、契約書チェックや法律相談の関係で、社内クライアントからの数多くの相談を持ちかけられており、多くの打ち合わせをこなす日々が続いている。 これは企業法務担当者であれば、それほど珍しい光景ではない。 企業法務担当者にとって、こうした社内クラ…

【法律】民法(債権法)中間試案のたたき台が公表される/いよいよ改正債権法の全貌が明らかに…。

先日ニュースにもなっていたので、読者の皆さんもご存知かとは思うが、法務省のサイトにおいて民法(債権法)中間試案のたたき台が公表された。今回の改正は、市民だけではなく企業に対して相当な影響を及ぼすのは確実だ。これに対しては各企業の法務部門が…

【企業法務】司法書士と企業法務の関係性/両方の仕事を経験した私より一言

1.とある報告書を参照して 先日、インターネットでたまたま「司法書士による企業法務に関する実態調査の分析報告」という資料を発見した。これは、2003年頃に日本司法書士連合会より公表された出版物の一部のよう。その内容を抜粋すると以下のとおりだ。 …