企業法務担当者のビジネスキャリア術

氷河期世代の法務部門マネジャーがライフログとして日々の気づきと出来事を記録しています。

【静岡一人旅・後編】「家康の聖地」久能山東照宮と「東海の大パノラマ」日本平をめぐる

■記事のまとめ

 
さて、前回の続き。
 

 

1.徳川家康ゆかりの聖地 久能山東照宮へ

駿府城跡公園を満喫した後は、徒歩で静岡駅へと戻り、駅北側のバス乗り場から南東に位置する「日本平(にほんだいら)」を目指す。バスに揺られること約50分。終点の日本平(標高307m)に到着後、まずは下りのロープウェイに乗り換える。
 

 
5分ほどで、目的地の「久能山東照宮」に到着。境内はコンパクトにまとまっており、30分もあればぐるりと散策することができた。しかし、ここは単なる観光スポットではない。家康ファンである私にとって、まさしく「聖地」とも呼ぶべき場所。
 

 
歴史小説などでもおなじみのエピソードだが、家康は死に際して、自らの遺骸を久能山に葬るよう遺命を残したとされる。その後、家康は日光東照宮にも祀られることになった。現在、家康の遺骸が実際にどこに埋葬されているのかについては、確定的な結論が出ているわけではない。それでも、家康がこの地を自らの埋葬地として指定したという事実に、私は歴史の重みを感じずにはいられない。戦国乱世を生き抜き、ついには天下を統一した徳川家康。その生涯に思いを馳せながら、私は境内をゆっくりと歩いた。歴史上の偉人が確かに生きていた時代と、今、自分が立っている場所。その二つが不思議なかたちで重なり合う。襟を正し、目の前の光景を心に焼き付ける。家康ファンにとって、これほど感慨深い時間はそうそうないだろう。
 

 
さらに見逃せないのが、境内に併設された久能山東照宮博物館。残念ながら館内は撮影禁止のため、写真で紹介することはできない。しかし、展示内容は実に素晴らしかった。なかでも印象的だったのが、1600年の関ヶ原の戦いで家康が着用したとされる甲冑をはじめ、日常的に使用していた脇息(きょうそく)や、薬の調合に用いた器具などである。教科書や歴史小説の中でしか接することのなかった徳川家康。その人物が実際に身に着け、手に取り、日々の生活で使っていた品々が、目の前に展示されている。そこにあるのは、単なる古美術品ではなく、天下人・徳川家康の人生を現代に伝える貴重な遺物である。何百年もの時を超えて、偉大な歴史上の人物の息遣いを感じるようなひととき。歴史好きとして、実に贅沢な体験だった。「ここを訪れて本当によかった」そんな感慨が胸に込み上げてきた。
 
(久能山東照宮博物館の収蔵品紹介)

収蔵品|久能山東照宮博物館|久能山東照宮|静岡

 

2.企業法務担当者、日本平で大絶景を堪能する

博物館を見学した後は、再びロープウェイに乗って日本平へ戻る。その帰り道、車窓から目に飛び込んできたのが、眼下に広がる駿河湾の美しい景色だった。
 

 
ロープウェイを降りて、東に歩くとそこはもう日本平。日本平は静岡市駿河区と清水区の境界にある、標高307メートルの有度山(うどやま)を中心とした景勝地。一帯は無料で自由に散策することができる。ここからは、富士山、駿河湾、清水港、伊豆半島、そして南アルプスまでを360度見渡せる大パノラマビューが楽しめる。あと、中心部には「日本平夢テラス」という立派な展望施設があり、こちらは100円で入場可能(最近有料化したらしい)。
 
■南西から北西方面の眺望

 
■南東から北西方面の眺望

 
高台から見下ろす街並みと港、そしてその向こうに広がる海。遠くの山並みまで見渡せる開放感は、平地を歩いているだけではなかなか味わえないものだ。日常生活では、どうしても目の前の仕事や課題に意識が向きがち。しかし、こうして視界いっぱいに広がる風景を眺めていると、普段とは違うスケールで物事を感じられる気がする。これぞ、旅の醍醐味!
 

※南方面

 

※南東方面。三保の松原が見える。

 

 ※東方面。残念ながら富士山は見えず。 

 

※北西方面

 

※南西方面

 

 
この日はあいにく雲が多く、富士山の全景を拝むことはできなかった。それでも、目の前に広がるパノラマは圧巻の一言。気づけば1時間ほど、時間を忘れてこの絶景に見入ってしまった。普段は時計を気にしながら仕事を進めることも多いが、このときばかりは時間の流れを忘れていた。絶景を前に、ただぼんやりと景色を眺める。そんな時間もたまには必要なのだろう。なお、日本平からの眺望は天候によって大きく変わるため、訪問前にライブカメラを確認しておくのもよさそうだ。
 
■ライブカメラ(富士山が真正面)


www.youtube.com

 

3.絶景に別れを告げ、帰阪の途へ

そろそろ帰りの新幹線の時間が近づいてきたため、名残惜しいが帰り支度を。この日、この瞬間にしか出会えない美しい光景をじっくりと目に焼き付けてから、バスで静岡駅へと戻る。駅でお土産を購入し、夕方の新幹線「ひかり」に乗車して、無事帰阪の途についた。
 
こんな感じで、1泊2日の静岡一人旅は無事に終了。静岡おでんに舌鼓を打ち、駿府城跡公園で歴史に思いを馳せ、久能山東照宮で家康ゆかりの遺物と対面。そして最後は、日本平から東海地方の雄大な景色を堪能する。グルメ、歴史、絶景という、旅の楽しみがギュッと詰まった大満足の小旅行となった。
 

 
なかでも、やはり印象深かったのは久能山東照宮。戦国乱世を生き抜き、幾多の苦難を乗り越えて天下を手中に収めた徳川家康。私にとって、家康は単なる歴史上の有名人ではなく、人生の歩みを考えるうえでも興味の尽きない人物。家康は若い頃から順風満帆だったわけではない。長い年月を耐え忍び、機をうかがい、最後に大きな成果を手にした。その生涯を思うと、どうしても氷河期世代の自分自身の歩みと重ねてしまう。もちろん、天下統一を成し遂げた家康と私とでは、立っている舞台も成し遂げたこともまったく違う。それでも、遠回りを重ねながら経験を積み、ようやく自分なりのキャリアを築くことができたという点では、(私の方で勝手に)家康に共通点を感じている。
 
そんな憧れの人物ゆかりの地を今回、自分自身の足で訪れることができた。歴史の教科書や小説を通じて知っていた世界が、実際の風景や遺物を通じて、少しだけ身近なものになった気がする。そして、日本平から眺めた雄大な景色も忘れがたい。富士山の全景こそお預けとなったが、それもまた、次の旅への楽しみとして取っておこう。今回の聖地巡礼を通じて、偉大な先人からたっぷりとパワーをいただいた気分。この「家康パワー」を胸に今年の仕事もバリバリ頑張っていきたい。