企業法務担当者のビジネスキャリア術

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【転職】40代の転職活動体験記 その9(転職から1年経過後のレビュー)/プレイングマネジャーとして1年間を振り返って

昨年転職エージェントからヘッドハンティングを受けて、法務コンプライアンス部門のプレイングマネジャーとして転職してから1年が経過しようとしている。ちょうどよい節目だし、この1年間を振り返ってみたい。
まず、入社後に私が着手したのは、現状の把握と課題の抽出。マネジャーである以上、経営者目線にたって課題を特定し、優先順位をつけて、一つずつ解決していく。あまり詳しくは書けないが、この一年で取り組んだ主な案件は以下の通り(もちろん日常業務である契約審査・法務相談などもこなすのは言うまでもない)。
 
  • 定型契約書の制定・改定
  • 契約書データベースの整備
  • 社内規程の制定・改定
  • 法務研修の実施
  • 与信管理ルールの確立と運用
 
私は、前職企業において、一人法務としてそれなりに豊富な実務経験を積んでおり、自分流のノウハウは完全に確立している。従って、そのノウハウを使って一つ一つ実行する感じ。ただし、あまりドラスティックに進めると社内の反発を招くため、タイミングをみて少しずつ進めるのがポイント。そうやってコツコツと小さな実績を積み重ねて、社内評判を徐々に形成し、名前と顔を広げていくのが最終目標となる。まあ、そのあたりの進め方は前職時代に散々経験しているため、勝手知ったるもの。
 
ちなみに、前職企業とは業界も商材も顧客層も全く違うが、これまでコツコツと培ってきたスキル(法務・与信管理・知財・コンプラ・IT)やマインドセット(仕事に対する姿勢や考え方)は、たとえ業界や環境が違っても十分通用するはず。そのような確信をもって今回の転職に臨んだし、振り返ってみるとやはりそれは間違っていなかったとしみじみと実感。
 

 
ちなみに、私は、前職時代は非管理職だったが、現職ではプレイングマネジャー(上級管理職)という位置付けで、役割が大きく変化している。様々な会議に出席する機会も多く、経営層と意見交換する機会もたびたび。「前職とえらく立ち位置が変わったなあ。自分も出世したもんだ)」としみじみ思うが、自然となじむから不思議なもの。もっとも、私は、前職時代から自分なりに経営者的意識や課題意識をもって仕事に取り組んでいたし、個人的には特に違和感なく取り組めている。マネジメント業務も同様だが、思うに現代マネジャーに求められる課題として、特に以下の二点が重要ではないだろうか。
 
  1. 仕事の仕組みを整え、アップデートすること(そのためには課題意識を持ち続ける)
  2. 組織内に心理的安全性を確保すること(そのためにはヒューマンスキルも鍛える)
 
というわけで、あっという間に1年が経過して相応の実績と社内評判を獲得しつつあり、順調な日々を送っている私。なんだかんだ会社に通うことを楽しんでいる自分がいるわけで、やはり生粋の企業法務系ビジネスパーソンである自分がそのスキルを思う存分発揮できる環境にあるということは、HAPPYなことなのだろう。改めて、私の人生を変えてくれた転職エージェントに感謝したい。
 
さて、引き続き2年目も目的意識をもって仕事に取り組んでいくことにしよう。