企業法務担当者のビジネスキャリア術

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【書評】「火車」宮部みゆき(新潮社)/多重債務問題を根底に描いた現代ミステリーの名作

11月5日にドラマスペシャルで宮部みゆきの「火車」を放映していたのだが、原作が大ベストセラーであるため、このドラマを鑑賞した人も多いのではないだろうか。 テレビ朝日|宮部みゆき原作 ドラマスペシャル 『火車』 私は作者の作品は「模倣犯」「クロスファイア」「ICO」ぐらいしか読んだことはなく、本作については読んだことがなかったため、ドラマを全く白紙の状態で鑑賞することができた。すると、なかなかに面白かったため、ついつい原作も読みたくなって、図書館で原作を借りてきて、一気に読んでしまった。 この物語は、バブル崩壊直後の日本を舞台にしており、それぞれ自らまたは家族がサラ金に手を出したことによって人生を狂わされた二人の女性が登場する。一人は加害者、もう一人は被害者となるのだが、月並みな表現ながら、「やはり借金というものは怖いなあ」と感じさせられる。かくいう私も昔から借金というものが嫌いなのだが、過去に唯一借金という借金をしたのは、大学の奨学金ぐらいだろうか。しかし、こちらも4、5年ほど前に一括返済してしまったのだ。私が思うに、せいぜい許容される借金と言えば、住宅ローンぐらいではないだろうか。(私の場合、車でさえ現金一括払いをして購入したクチである)。 また、本作の執筆にあたっては、多重債務問題の権威である宇都宮健児弁護士(現日本弁護士連合会会長)がアドバイザーとして作者に多重債務の概要についてレクチャーしていたらしく(原作でも弁護士が主人公に多重債務について語る場面が登場する)、巻末にその旨が紹介されている。以前に読んだ産経新聞の書評欄でも宇都宮弁護士に対するインタビューで、「作者からこの作品で送られてきて、読むと非常に面白かった」という談話を目にしたことがある。 なにはともあれ、ミステリー好きには本作は楽しめる作品ではないだろうか。興味を持たれた方には、一読をお勧めしたい。
火車 (新潮文庫)火車 (新潮文庫)
宮部 みゆき

新潮社 1998-01
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