企業法務担当者のビジネスキャリア術

氷河期世代の企業法務担当者がライフログとして日々の出来事を記録しています。2009年に開始したブログは16年目を迎えました。

【ドラマ】海外ドラマ「SHERLOCK」を一気鑑賞/原作の設定を現代風に大胆にアレンジした秀作

私は、海外推理小説(エラリー・クイーン、アガサ・クリスティ、ヴァン・ダインなど)が好きで、昔からよく読んでいる。
先日、図書館で借りて読んだのがシャーロック・ホームズのオマージュ的小説。

 

コナン・ドイルのシャーロック・ホームズは、ミステリーファンにとって一種の「聖典」であり、そのオマージュ本は国内や海外を問わず、今でも数多く発売されている。私も何冊か読んだことがあるため、「本作もその一つだろう」と思って、読み進めていたが、なんとなく違和感をおぼえた。

  • 語り手である「私」が、ワトソンであることは変わりないが、「ホームズ」ではなく「シャーロック」、「ワトソン」ではなく「ジョン」と呼ばれている。
  • 登場人物がスマートフォンを使用してGoogleマップをチェックしたり、ワトソンがブログを書いている。
「あれ、この設定はおかしくないか?」と違和感を抱きながらも、ストーリー自体は面白かったので、最後まで読了。そして、最後の著者あとがきを読んで、ようやく納得。この小説はドイルの原作だけではなく、2010年~2017年にイギリスBBCで放映された海外ドラマ「SHERLOCK(シャーロック)」の世界観にも似せているらしい。確かにこの本の表紙に映し出されている二人のシルエットはBBC版ドラマの姿そのもの(きちんと許可を取っているとか)。
SHERLOCK / シャーロック [Blu-ray]

SHERLOCK / シャーロック [Blu-ray]

  • ベネディクト・カンバーバッチ
Amazon

 

それをきっかけに海外ドラマ「SHERLOCK」に興味が湧いたので、Netflixで一気に鑑賞した(ちょうど視聴期間が5月末日で満了するところをギリギリ間に合った)。このドラマでは、原作の登場人物の名前や人間関係を生かしつつ、現代風に大胆なアレンジが施されているのが特徴。

  • シャーロックが人物や証拠を主観視点で見る場合、そのデータが画面に映し出されるというサイバーチックな脚色あり。
  • 現在のロンドンが舞台なので、パソコンやスマートフォン(Blackberry、iPhone)が登場する。
  • シャーロックは、確かに頭脳明晰だが、対人関係を構築するのが非常に苦手で、一部から変人扱いされている。
  • 「ピンク色の研究」「バスカヴィル家の犬(ハウンド)」という各話タイトルがついているように、聖典へのオマージュが多数ちりばめられている。また、原作と同じくシャーロックがモリアーティとの直接対決で墜落死を装った場面もあり。

これぞ現代版シャーロック・ホームズといえばいいだろうか。シーズン1の第1話でジョンがシャーロックと会った際に戦争帰りと指摘される場面は、オリジナル版を知っているならば、思わずニヤリと来るはず。またオリジナルと違って、シャーロックの兄マイクロフトの出番が多く、シャーロックとの絡みがやたら多い。

ドラマはシーズン4で完結しているが、個人的には蛇足気味な印象を受けた。シーズン1~3で完結していれば、スッキリして良かったのに・・・。

 
ホームズ物は、様々なオマージュ作品(映画・小説)が発表されているが、頭脳明晰な探偵(ホームズ)と少しお茶目で間抜けな助手(ワトソン)の黄金コンビという設定は、不動のスタイル。

 
このように、コナン・ドイルの生み出したシャーロック・ホームズとジョン・ワトソンの二人は、姿かたち(作品によっては性別)を変えて現代でも生き続けている。それだけこのコンビは名キャラクターということだろう。