企業法務担当者のビジネスキャリア術

転職経験が豊富な企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【企業法務】社内クライアントと打ち合わせを行う際には、率先して相手のフロアを訪問する/管理部門ビジネスパーソンであっても「待ち」ではなく「攻め」のスタイルで

先日、別フロアに所在する営業部門の某マネジャーと打ち合わせしたときのエピソード。

ある案件の打ち合わせの際に雑談をしていると、「Sabosanの良いところは、社内で打ち合わせを行う場合、相談者のフロアまでわざわざ訪問するという積極的な姿勢だね。管理部門の人間は、どちらかというと『待ち』の姿勢をとる人が多いものだけれど、Sabosanのように営業マインドに基づく『攻め』の思考を忘れないのは、なかなか素晴らしいと思うよ」というお言葉を頂戴した。

私としては、大変恐縮した次第だが、これは前職時代に私のメンター的な存在であるベテラン法務パーソンに教わったことを忠実に実践している過ぎない。

  最初の頃はおっくうな感じだったが、慣れてくると遠慮なく「こんにちは~、お疲れ様です!」と様々なフロアに気軽に顔を出すようになった。相談者にとって、自社の法務部門はどうしても垣根が高いという意識があるのだが、こうして企業法務担当者が率先して相談者のフロアまで訪れるということは、社内全体に企業法務担当者に相談しやすい雰囲気を醸成することになり、結果として自社のリスクを早期の段階で摘み取ることにつながると思う。

そういえば、以前に何かの企業法務系雑誌で、アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)では、法務部員が社内弁護士と共に定期的に各部門を訪問するという「定期便」というサービスを実施していることを読んだ記憶がある。このように法務部門が自ら社内を巡回し、社内のリスクをあぶり出そうという姿勢は大変素晴らしいことだ。  アフラックの「定期便」は、管理部門たる法務パーソンが積極的に「現場」に出向くというもので、私のポリシーと似ている。

このように、自分から社内クライアントのテリトリーに入り込んでいく、相手の懐にどんどん飛び込んでいくという姿勢は、「いかに社内クライアントを数多くつかまえて維持するか」がハードルとなる企業法務担当者にとってなかなか重要なポイントではないだろうか。

LINEやTwitterなどのSNSが流行している現代社会とはいえ、コミュニケーションの基本は、やはりFace to Faceだと思う。電話やメール中心で社内クライアントに接している方には、たまにはこのようなアプローチで社内クライアントと接することをお勧めしたい。 

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  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 民事法研究会
  • 発売日: 2009/01/01
  • メディア: 単行本