先日、TUTAYAでレンタルして読んだのがこちらの漫画。
サラリーマン立志伝的漫画の「課長島耕作」シリーズで、島耕作の学生時代を描いた外伝的作品。本作では、島耕作が在学中に就職活動を行い、初芝電器産業株式会社に就職するまでとそこまでの人間模様(&恋愛模様)を描いている。本作の冒頭では、島耕作がすでに社会人となった2人の先輩から社会人の感想を聞くシーンがある。
先輩A「仕事は全然面白くなく、やりがいなんてない。生活のためと割り切って、定年まで諦観と忍耐で過ごすしかない。」先輩B「社会人になって会社で働くと、学生時代とまた違った面白さがあり、視野も広がる。(自分はアフリカに海外転勤が決まっており)新天地における仕事を楽しみにしている。」
おおよそこのような趣旨の発言だったと思う。この二人の発言を聞いて島耕作が抱いた感想は以下のとおり。
「人間は、”こうあるべきだ”と思い込むことが一番いけない。それは一種の思考停止に相当する。あらゆる環境の変化もポジティブに受け入れる。マイナスのことでも考えようによってはプラスになる。この柔らか頭を身につけよう。」
言うまでもなく、島耕作は、先輩Aを反面教師にする一方、先輩Bの考え方を見習おうと自分に戒めている。個人的にはまったく同感で、今の時代においてこの思考法は、学生や新社会人に限らず、誰にもあてはまるだろう。
なぜならば、現代は、天災地変やパンデミックが起きるように、将来が全く見通せない不確実性が強い時代だ(VUCA)。今や誰もが環境変化の波にさらされており、この動きはますます加速していくはず。従って、「固定観念にしがみつくのではなく、環境変化に柔軟に対応して、自分の考えや行動を変化させること」とは、これからのビジネスパーソンが生き残るための最重要スキルとなっていくだろう。
折に触れて、何度も読み返していきたい。