企業法務担当者のビジネスキャリア術

氷河期世代の企業法務担当者がライフログとして日々の出来事を記録しています。2009年に開始したブログは16年目を迎えました。

【アート】妻とのデートで「伊藤潤二展 誘惑」に行ってきた/京都サイン会から1年、「富江」「うずまき」が伊丹に降臨!

昨年11月に京都で漫画家の伊藤潤二のサイン会に行ってきたことを記事にしたと思う。

 

kigyouhoumu.hatenadiary.com

 

伊藤潤二といえば、「富江」「うずまき」など繊細な画風が特徴のホラー漫画家。日本だけではなく、世界的にも熱狂的なファンがいるとか。実は、妻もその一人で、昨年11月の京都のサイン会に偶然当選して、喜び勇んで出かけている(物珍しさもあり私を含む家族全員が同行)。その時に作者ご本人から頂いたサインは、本人に言わせれば一生の宝物。

※ご本人との握手&記念撮影までOKという太っ腹でした。
 
 
早いものであれから1年が経過して、国内初の大規模個展が伊丹で10/11から12/22まで開催中。今回は妻と二人で参加するべく兵庫県伊丹市にある市立伊丹ミュージアムに車で向かった。伊丹ミュージアムはJR伊丹駅と阪急伊丹駅の中間にあり、交通の便もなかなか良い。おそらく西日本地域に住んでいるコアなファンははるばるこの伊丹を目指して来るのかもしれない。
 

jhorrorpj.exhibit.jp

 

※今回は車で向かい、近隣の駐車場に停めることにした。
 
 
駐車場から歩いて5分でミュージアムに到着。入り口横には富江のイラストが大きく展示されており、すぐ横を走る車のドライバーの注目を浴びていた。そりゃ知らない人がこれを見るとかなり驚くだろう(笑)。
 

 
 
ミュージアム入り口で観覧料1000円を払って妻と入場する。作品自体は、ミュージアムの2階の2部屋と地下1階の1部屋に分散して公開されていた。ありがたい事に館内における作品の撮影は全てOKということで、遠慮なくスマホで撮影する(ただし、フラッシュ撮影や動画はNG)。というわけで、遠隔地のため参加できないファンのためにも本ブログで遠慮なくそれらの写真を紹介したい。
 

 

※1階入り口のホールにて。横の階段を上って二階から順路に沿って観覧する。

 

※2階の入り口前にあるうずまきの自画像を映し出すモニタ。これでうずまくこと(?)が可能!
 

 

今回の展示は、全5章のコンセプトで構成されており、第1章から第3章までが2階で、第4章と第5章が地下で公開されている。スペースの関係で、東京開催時に比べるといくぶんボリュームは減っているようだ(特に第4章と第5章)。

 

<第1章 美醜>
 
【富江】
作者のデビュー作にも登場し、作者のヒロインともいえる「富江」がいきなりのトップバッター。富江の原画イラストやフュギュアなどがあますことなく展示されており、富江ワールドにひたることができる。ちなみに、フュギュアは来年5月に34,000円(税別)で発売されるとか。

※あちらこちらに富江だらけ。文字通り富江・ザ・ワールド。
 
 
【うずまき】
1990年代にビッグコミックスピリッツで連載されており、その当時の私は作者について知らないまま読んでいた。ストーリーについては何が何だかよくわからないまま、その精緻で繊細な画風に「この作者は何者?にしてもストーリーがさっぱり理解できない・・・」とただただ圧倒された記憶がある。

 

※ホラーテイストだが、シュールな場面もあるのが作者の特徴。結局最終回は見逃した。
 
【その他の作品】
ストーリーはよく理解できないが(=はっきり言って大半の作品がそう)、作者の描く世界観にはなぜか引き込まれてしまう。それだけ名作アクションゲーム「ELDEN RING」のように世界観が魅力的な証かもしれない。
 

 

※このシーンはネットミームでも少し有名(?)だが、とにかく絵とセリフとのギャップがすさまじい。とにかくわけがわからないが、そういうもの(?)なんだろう・・・。
 
<第2章 日常に潜む恐怖>
精緻な描写で日常生活に潜んでいる恐怖を描く。

※「ひ~い」というセリフに作者のユーモア(?)を感じてしまう。

 

※ここでは「ひ~~」だが、あまり理屈で考えると頭が痛くなるので、自然体で受け入れましょう。

 

※この二点は、Netflixでも公開中のアニメ「首吊り気球」の原作短編。このような状況にもかかわらず、主人公の父親は「今日は大事な会議があるんだ!」と言って両手を交差して防御しながら出勤する姿はまさしくサラリーマンの鏡。私も是非見習わなければ!
 

※短編作「グリセリド」より。兄が顔から妹に向けて油分を垂らすシーンの描写は圧巻の一言(=妻のお気に入りシーン)。
 

※訪れたのは土曜日だったが、それほど混んでおらず。シュールと非日常を味わうにはうってつけかも(?)

 

※シュールな場面その1(3人の研究者が涼しい顔ですごいセリフを言う)

 

※シュールな場面その2(礼儀正しくちゃんと裸になってから穴に入っていく。ところで、上部の穴にはどうやって入っていくのだろう?)

 

※シュールな場面その3(ホラーにおとしいれるって何?)

 

※シュールな場面その4(漫才師コンビが生霊をスタンドのように飛ばして観客をこそばして物理的に笑わせる)
 
<第3章 怪画>
こちらはボリュームが少なかったので、少し残念。

 
<第4章 伊藤潤二>
作者本人のルーツに迫る展示物が紹介(ビートルズのファンだとか)。あと富江やうずまきのあとがきなどが紹介されていた。

 

※富江のあとがきより。

 

※うずまきのあとがきより。

 
<おまけ>
出口近くの物販コーナーで購入したのが、メタルチャーム。開けてみるまで中身がわからなかったが、中身は押切君だった。富江ではなくて残念!とりあえず、記念にスマホにつけておこう。何かの魔除けになるかも。

※中身は厚紙でくるまれていて、形がわからないようになっている。

 
このような感じでまるで洗脳されたかのように館内を妻と最後まで回ったが、このまま出るのが惜しくなり、また最初まで戻って2回目の鑑賞。そんなこんなで伊丹ミュージアムで3時間以上過ごしてしまい、伊藤潤二の怪奇と恐怖の世界を堪能することができた。なお、館内には外国人の姿もちらほら見かけたし、世界的にコアなファンがいるというのもうなづける。今回の伊丹の展示が終了した後は、全国の他の場所も巡回予定(場所は未発表)。もし、機会があれば、足を運んでみてほしい。伊藤潤二ワールドに圧倒されてしまうことはうけあいだ。