1.ビジネス書のメリット
ビジネスマンがキャリアを構築していく上で大切なことは常に勉強し続けることだ。自分の周りの優秀な上司、先輩からノウハウを教えてもらう、自部門に保管されているマニュアルを習得する、それも大事なことである。
しかし、ビジネス書を通読することも非常に効果的である。ビジネス書には著者が長年をかけて習得した知識、ノウハウ、経験が凝縮されている。さらに、せいぜい1500~2000円で入手することができ、コスト&リターンの観点からも非常にお得である。私は、どちらかというと仕事のノウハウは本から盗むタイプで、ビジネス・法律・会計・ITなどの書籍を購入または図書館で借りることにより、通勤時間などを利用して月に10~20冊は読むようにしている。
2.ビジネス書を「知的資産化」する
ここまではよく聞く話である。しかし、皆さんも経験があるかもしれないが、「これを読めば、こうなれる」と幾分高揚した気分で購入した後、とおり一遍通読しても、時間とともに忘れていくということが少なからずあると思う。実は、私もその例だったのだが、これでは、完全に本に記述されている知識、ノウハウを自分のものにしたとはいえないため、いろいろ試行錯誤したあげく、次のような方法をとることにしている。
1.自分のノートPCのマイドキュメントに「知的資産」というフォルダを設けてさらに、次のフォルダを作成する。
①人生論
②仕事論
③会社論
④キャリア形成
⑤コミュニケーション能力
⑥思考力・判断力・分析力
⑦文章力・文書作成能力
⑧情報整理力・ファイリング力
⑨交渉力・説得力
⑩計画力・予定管理能力
⑪プレゼンテーション能力・発信力
⑫チーム行動力・協調性
⑬勉強法・自己研鑽能力
⑭マネジメント能力・上司力
⑮社会・経済
⑯ライフプラン・マネープラン
⑰育児・教育
2.通読したビジネス書のうち、参考になった箇所をワード文書として作成した上(本記事の末尾に具定例を掲載)、上記フォルダのいずれかに保管する。
最初はノートに書き出していたのだが、私は字が汚いし、加筆しにくいため、ノートパソコン内に保管することにしたのだ。これは、経済評論家の勝間和代氏の大ベストセラー「効率が10倍アップする新・知的生産術」に影響を受けてのことである。同氏いわく、「ノートパソコンは、1つのコンパクトな場所に大量の情報を保管でき、簡単に検索できる」。
このようにすれば、いわばビジネス書より得たノウハウを自分の血と肉として、すなわち「知的資産」として完全に自分の財産とすることができる。これはこれで手間がかかるが、自分のキャリアを構築していくには有効かつ確実な方法ではないだろうか。