企業法務担当者のビジネスキャリア術

転職経験が豊富な企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【転職】退職時に垣間見えるささやかな人生ドラマ/人の去り際に一つの美学を感じた瞬間

1.師走に去る人

先月の話だが、おつきあいのある某法律事務所の某弁護士さん(ここでは仮にAさんとしておく)が他事務所に転職するために事務所を退職するらしく、以下のメールを受け取った。

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Sabosan様

いつも大変お世話になっております。 ●●●法律事務所のAです。 私事で大変恐縮ですが、この度12月●●日付で退職することになりました。 突然のご連絡となるご無礼をお詫びするとともに、在職中は大変お世話になりましたことを御礼申し上げます。本来でしたら直接ご挨拶へ伺うべきところですが、略儀ながら書中をもってお礼かたがたご挨拶とさせて頂きます。

Sabosan様には短い間でしたが、大変お世話になりました。 至らぬ私に辛抱強くお付き合いくださり、ご愛顧いただきましたこと、お礼の申しようもありません。 今後ご縁がありましたら、またご指導ご鞭撻を頂けますと幸いです。 最後になりましたが、皆様のますますのご活躍を心からお祈り致します。

●●●法律事務所 A

私がAさんと知り合ったのは、ちょうど1年程前で決して深いお付き合いでもなかったが、この丁寧なメールにAさんの誠実な人間性を感じ、私は心をほだされてしまった。転職経験者である私としても、新天地に向かうAさんに是非エールを送りたいと思ったので、以下のような返事を書いた次第。

●●●法律事務所 弁護士 

A先生 お世話になります。 Sabosanです。 丁寧なご連絡ありがとうございました。 A先生には、これまで何度かご相談に乗って頂き、大変お世話になりました。 私も転職経験者ですので、A先生の現在のお気持ちは推察することができます。現在は、希望と不安が入り混じったご心境かと推測致しますが、どうぞ自信をもって新天地にご転進の上、ご活躍頂きますよう心よりお祈り申し上げます。

Sabosan

2.去り際こそが美しい?

以前にも本ブログで退職時のエピソードについて触れたことがあったが、職場を去る際にこそ当人の人間性が一瞬垣間見えるもの。 

kigyouhoumu.hatenadiary.com

学生ならば、毎年3月には別れの季節が到来するが、社会人ともなると、人が別れる機会は人事異動と退職ぐらいしかない。だからこそ、こうした「別れ」には人生のおもむきを感じることもある。例えば、「桜は散り際が最も美しい」というが、今回のAさんのように、人が職場を去る際にも一種の美を感じることもある。 そうしたささやかな感動を忘れたくないので、AさんのメールをEVERNOTEに保管したが、またいつかの機会に振り返ってみたい。

別れる力 大人の流儀3

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