企業法務担当者のビジネスキャリア術

転職経験が豊富な企業法務担当者がライフログの一環として日々の出来事を記録しています。

【転職】応募しなくて大正解!?/1年前に法務担当者を募集していた会社がまさかの倒産

先日ニュースサイトをチェックしていたところ、大阪市北区にあるコンサル会社が倒産したという記事を発見。
 
 
なんとなくこの社名にデジャブを感じてEVERNOTEを参照したところ、なんと昨年の転職活動時に転職エージェントから紹介された会社だった。たしかリクルートエージェントまたはdodaのいずれかだったと思う。その当時は「梅田の一等地(梅田ツインタワーズ)に本社を構えるなんてすごい会社だな」と感心した記憶があったのだが・・・。

※本社所在地はJR大阪駅の南側で梅田の一等地。

 

同社は一応コンサルティング会社を名乗っていたようだが、実質的にはクライアントの依頼に基づく補助金代行申請業務がメイン事業だった様子。例えば、コロナ禍の頃は国から様々な補助金が支給されていたので、特需に恵まれただろう。しかし、第5類に移行した今となっては、それもなくなった結果、資金繰りが急速に悪化して今回の事態に陥ったのだろうか?ちなみに、同社が募集していた企業法務担当者の職務内容は以下のような感じ。
 
  • クライアントとのコンサルティング契約書の締結・管理
  • 社内営業担当者からの法律相談
  • 行政機関との窓口交渉
 
その当時興味を持った私は、さっそくOpenWorkで同社のクチコミを読んだところ、
 
  • 補助金申請支援ビジネスの依存度が強すぎて、将来的に行き詰まる可能性が高い。
  • コンサルティング会社ではなく、補助金ビジネスの営業であり、今後の成長は見込めない。
  • 人材の定着率が低く、人の入れ替わりが激しい。
  • 賞与は雀の涙で、求人内容の想定年収に届かない。
 
などのネガティブな内容が少しひっかかった。また前職在職時の年収から大幅ダウン(年収400~500万)となりそうだったので、「この会社に応募はありえないな」と応募見送り。その後、転職活動が進んだ結果、自社に転職してからはこの会社のことをすっかり忘れていた。しかし、まさかこのような形で再会するとは・・・!
 

※まさかの倒産とは・・。クチコミサイトの予言が見事に的中。
 
あれから約1年が経過して、こうして同社の倒産のニュースを知って「やっぱり応募しなくて正解だった」としみじみと実感。もし、1年前の私が妙な男気や冒険心(?)を出して、同社に応募して採用されていたら、今頃失業していたはず・・・。やはり転職とはリスキーな面があるもので、自分の人生をかけている応募者はクチコミサイトや興信所の企業情報(TDBのCOSMOS2)などをなりふり構わず駆使した方がいい。これについては、以前に紹介したとおり。
ちなみに、氷河期世代のためか40代にして4回という豊富な転職経験を持つ私だが、幸か不幸かこれまでの転職でこういった「ハズレの会社」を引いたことがないのがささやかな自慢(?)。むしろ過去にあえて応募しなかった会社(または応募したが落とされた会社)のいくつかは没落の憂き目にあっている。結果論になるが、私はそのような会社と縁を持つことを一応回避していたわけで、今回のようなケースに遭遇すると、やはり「会社選びとは人生選び」と痛感させられる。
運/不運もあるかもしれないが、この独特の嗅覚(異常感知力)は、不遇と苦労の氷河期世代がゆえに自然と身につけざるを得なかった生存スキルの一種なのかもしれない。だとすれば、氷河期世代として生まれたことは決して悪くないかも。できれば、このスキルを引き続き今後の人生で生かしていきたいもの。