1.パチンコ好きの日本人
先日、図書館で以下の書を借りたので、通勤時間を利用して一気読みした。
本書では、パチンコ依存症の方の声やメーカー、政治、マスコミなどのスタンスが紹介されている。以前にも紹介したとおり、私はギャンブルというものが大嫌いで、全くやったことがないし、今後もやる予定もない。なぜならば、典型的なケチケチ気質で、「他者が作った不確実性の高い(=自分ではコントロールできない)システム」に自分の時間とお金を投資するのが嫌いだからだ。
kigyouhoumu.hatenadiary.com
そういえば、私の周囲にはパチンコをやっている人が何人かいたが、パチンコで一財産を作ったという人は全くの皆無である。パチンコをやっている人は、運よく一時はもうけることができても、トータルでは赤字の人が圧倒的大多数だ。
そもそもパチンコに限らず、カジノ・競馬・競輪などのギャンブルは全て胴元(事業者)が勝つようにできている。それはつまり大半のユーザが負けることを意味する。もちろん、胴元がユーザーを毎回コテンパンに負かすと、ユーザーが腹を立てて店に二度と来ないので、少数のユーザーをときどき勝たせて「いい思い」をさせる。そうして、ユーザーがリピーターとなり、繰り返して店に来てお金を落としてくれるにするという集金システムが出来上がっているのだ。
このような仕組みが明らかである以上、私はわざわざその犠牲者になりたいとは思わないし、むしろ、その分の時間やお金をもっと別のものに投資した方がいい。
そういえば、過去に東証一部上場企業の経営者が外国カジノにハマってしまい、子会社の資産を個人的に流用して、実刑判決が下された事件があったが、庶民のパチンコに比べて規模が大きすぎるものの、これは「ギャンブル依存症」が招いたものであろう。それだけ、ギャンブルには人をとりこにする魔力があるのだろうか。
2.まとめ
そういえば、私が過去に転職活動をしていた時、人材紹介会社からもらった候補リストに、パチンコメーカーの法務担当者の求人があった。とりあえず、人材紹介会社の勧めで、練習がてら受けるだけ受けてみたところ、書類選考を通過して面接という状況まで至ったのだが、同時に応募していた別の本命会社から内定を頂いたので、あっさりと辞退を申し入れた。
というのも、グローバルな事業展開が絶対的に不可能なパチンコメーカーは、少子高齢化のあおりを受けて、この先業界は先細りとなることは火を見るより明らかだから。なによりギャンブル嫌いの私がこういった業界の会社に勤めたならば、自分の哲学との板ばさみにあって、相当ストレスフルになっていたのは間違いないだろう。