今週のお題「懐かしいもの」
1.誰もがお世話になったアレ
今週のお題は「懐かしいもの」。
現代のテクノロジーの進化は目覚ましく、私たちは常に新しいガジェットやデバイスに囲まれている。しかし、時折ふとした瞬間に、過去の思い出深いガジェットが懐かしく思い出すことがある。というわけで、個人的に心に残る「懐かしいもの」として、MD(ミニディスク)とガラケーについて振り返ってみたい。
①MD(ミニディスク)
先日会社から帰宅すると、妻が「ほら、これ懐かしいでしょう?」とMDのキーホルダーを私に見せてくれた。なんでも買い物に行った際、ガチャガチャでゲットしたらしい。
※30代以上には見覚えがないだろうか。懐かしいMDのミニチュアキーホルダー。
MDは、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、一世を風靡した音楽記録媒体。それまで主流だったアナログ形式のカセットテープと違って、デジタル形式のため、曲名などの文字情報をMDに入力すると、プレーヤーの液晶に表示されるのは画期的だった。当時のユーザーは、MDラジカセやMDプレーヤーを購入してジョグダイヤルでせっせと曲名を入力していたもの。あと、MDの魅力は、なんといってもその音質。カセットテープに比べて圧倒的にクリアで、スキップや早戻しが簡単なのも大きな特徴。当時は誰もがMDがこれから世界標準規格になると信じていた。・・・しかし。
その後2001年になってAppleからハードディスクに曲を記録するiPodが登場し、全世界的に普及し、MDはあっという間に駆逐された。それをきっかけに「(レンタルまたは購入した)CDからMDに録音し、MDプレーヤーに装着して持ち歩く」というスタイルから「パソコンを使ってインターネットで購入し、音楽プレーヤーにデータを移して持ち歩く」という大転換を迎える。その結果、ジョグダイヤルを使用してMDに音楽データの入力が不要となり、音楽データだけではなく曲情報もセットでインターネットで簡単に取得することが可能。これまでのやり方に慣れていた私にとって革命ともいえる出来事だった。iPodの登場は当時の家電メーカーに大きな衝撃を与えたのではないだろうか?そして、iPodはiPod touchに進化し、それが2007年のiPhoneに結びつく。こうして振り返れば、MDの寿命はなんと短命だったことか・・・・。
※音楽データを記録した私のスマホ。かつてのMDユーザーにしてみれば、信じられないほど便利になった。
②ガラケー
私のスマホデビューは、比較的遅くて2015年頃。iPhone6(SIMフリー版)が最初の一台。その後、Androidスマホに乗り換えて、現在に至る。
ただし、それまではauで京セラ製のガラケーを数多く愛用していた。5~6台は機種変更したと思う。最後に使用した一台(K009)はまだ自宅に保管中で、久しぶりに起動してみた。驚いたことにワンセグがまだ使えるし、テレビ番組も映し出すことができる。
※久しぶりに起動したところ、「こ、こいつ。動くぞ・・・!」Eテレでたまたま「はたらく細胞」を放送中。こちらも懐かしいといえば、懐かしいアニメ。毎週録画してました。
当時のガラケーは、電話だけではなく、ゲームや音楽など様々な機能を搭載し、これがのちのスマートフォンを生み出す土壌となる。特に携帯電話にメールとカメラを搭載した功績は非常に大きい。その後、iPod touchから進化したiPhoneが登場し、ガラケーはあっという間にその役割を終えることになったのはご存じの通り。しかし、私を含む当時の人間はガラケーは今後も需要があって、新製品が発売され続けると本気で信じていた。当時の人たちはほとんどがそうだったはず。スマホという「黒船」が登場するまでは・・・。
2.まとめ
MDウォークマンとガラケー、これらのガジェットは90年代の私たちの生活に深く根付いていたものであり、当時の時代を象徴するアイテムだったのは間違いない。これらの懐かしいガジェットを振り返ることで、当時の思い出や経験が蘇ってくる人も多いのではないだろうか。最新の技術に囲まれた今だからこそ、時には過去のガジェットに思いを馳せてみるのもいいかもしれない。
そういえば、MDやガラケーなどが全盛期の頃は、日本の家電メーカーはまだまだ元気があった。しかし、いずれもスマホの登場によって市場から駆逐されてしまい、いわゆる「ゲームチェンジ」が発生。そうして、あっという間に業界地図が塗り替えられてしまった。今にして思えば、この時期を境目に様々な国内家電メーカーの衰退と再編が始まったような気がする。過去の記事で触れたシャープ・三洋電機・船井電機・オンキヨーの4社(私は過去にこれらの企業の法務担当者の求人に応募または応募しかけたことがある)などはその象徴といえるだろう。これらの4社はいずれも同業他社に吸収合併されたり、株主が変わったり、倒産したりといった紆余曲折を経て様々な顛末を迎えたからだ。